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長野県【望岳荘】「世界最大の蜂の巣」が見られる温泉に行ってきた

望岳荘の外観
JR飯田線の走る長野県上伊那郡にあり、「世界最大・最長の蜂の巣」が見られるという温泉【望岳荘】に行ってきましたのでレポートします。

アニメ聖地「陣馬形山」に近い【望岳荘】

望岳荘の外観2

望岳荘の入り口
【望岳荘】は、松川ICから車で15分、上伊那郡中川村にある公共の宿・日帰り温泉です。某ゆるいキャンプアニメの“聖地”のひとつ「陣馬形山」の入口にあり、キャンプ場から車で20分の場所にあるので、キャンプ前後の入浴にも便利です。

光明石人工温泉

望岳荘のフロント

【望岳荘】の日帰り温泉は、なんと400円で入浴ができます。天然温泉ではありませんが、腰痛や肩こりに良いとされる「光明石」を使った人工温泉になっています。
 
望岳荘の温泉浴場1 望岳荘の温泉浴場2
 
浴場に入るとひろがる中央アルプスと伊那の里。「望岳荘」の名にたがわぬ景色に感動します。露天風呂こそありませんが、なかなかここまで眺望の良い日帰り温泉はありません。
望岳荘の温泉浴場3
望岳荘の温泉浴場4
 
向かって右側の浴槽は少しぬるめで長湯向き、向かって左側の浴槽は薬草風呂となっていました。
 
カランは通常のカランのほか、蛇口の位置が高く、背を屈めなくても使用できるタイプのものもありました。高齢者などにも優しいユニバーサルデザインになっています。

湯上り処

望岳荘の湯上り処1 望岳荘の湯上り処2 【望岳荘】湯上り処からもアルプスの山々が一望できます。冷水器や自動販売機、リクライニングチェアなども揃っていました。

日本唯一の「ハチ博物館」

望岳荘ハチ博物館の入り口

さてここからが本題、日本で唯一の「ハチ専門の博物館」です。
 
望岳荘ハチ博物館の看板
博物館は【望岳荘】の一階に併設されており、フロントで300円を支払い入館します。
 
望岳荘ハチ博物館の展示物
望岳荘ハチ博物館の展示物2
 
館内にはハチの生態や種類、人間との関わりなどが、実物の標本(※閲覧注意)やパネルなどを用いて紹介されています。
 

世界最長のハチの巣

望岳荘ハチ博物館の世界最長の蜂の巣 博物館に入ってまず目を引くのが、こちらの「世界最長のハチの巣」。中川村在住のハチ研究家が「キイロスズメバチ」の女王蜂27匹と働き蜂20万匹を用いて作ったハチの巣です。全長が4.1メートル、直径は約60センチメートルで、とても「ハチの巣」とは思えない不思議な物体になっています。博物館の開館当初は「世界最長のハチの巣」だったそうですが、後により長いものが作られ、現在は第二位なのだとか。

世界最大のハチの巣

望岳荘ハチ博物館の世界最大の蜂の巣1 望岳荘ハチ博物館の世界最大の蜂の巣2

博物館の一番奥にあるのが、こちらの「世界最大のハチの巣」。キイロスズメバチの女王蜂114匹と働き蜂50万匹が作ったハチの巣で、「世界最巨」と書かれています。大きさは全長2.7メートル、全周6.6メートルで、約500キログラムもあるそうです。それにしても「50万匹のハチ」なんて、ちょっと想像ができませんよね!?

聖火ランナーのハチの巣

望岳荘ハチ博物館の聖火ランナーの蜂の巣 望岳荘ハチ博物館の世界最大の蜂の巣と聖火ランナーの蜂の巣

「世界最巨」の巣の隣にある「聖火ランナーのハチの巣」。こちらは長野県民にはちょっと思い入れのある一品だそうで、かの長野オリンピックの成功を祈念して作られた蜂の巣なのです。かつては長野県庁内にも展示され、テレビなどでもたびたび報道されたことから、長野県民には知られた存在なのだそうです。

地元の名産品がリーズナブル

望岳荘のお土産品
100%りんごジュース(左)と地域限定の「なかがわヒマワリおいる」(右)

【望岳荘】でおすすめしたいのが地元の名産品。寒暖差の大きい伊那谷で採れる果物や野菜は、甘くてみずみずしく、とても美味しいことで知られています。
 
そんな伊那の食材で作ったジュースやお菓子などが、こちらのお土産コーナーではとってもリーズナブル。たとえばサービスエリアや土産物店では1000円はする100%りんごジュースが、なんと500円!
 
そのほか、ここでなければ買えない商品も数多く取り揃えています。瓶がオシャレな「なかがわヒマワリおいる」は百貨店の物産展などでしか手に入らない逸品。ビタミンEを豊富に含み、ピーナッツのような香りがある植物油で、ごま油やオリーブオイルより料理に使いやすく、バターやドレッシングの代わりにも使用可能です。

詳細情報

施設名 : 信州ふるさとの宿 望岳荘(ハチ博物館)
住所 : 長野県上伊那郡中川村大草4489 [地図]
アクセス : 中央道松川ICから約15分
営業時間 : 【平日】11:00~20:00【土日祝】10:30~20:00
公式URL : http://www.bougakusou.com/spa.html
電話番号 : 0265-88-2033
定休日 : 要確認

詳細を読む

入浴料 : 大人400円、小人200円
シャンプーの有無 : あり
ドライヤーの有無 : あり
レンタルタオルの有無 : 有料

神奈川県民の編集長オススメ。厚木の温泉とスーパー銭湯を徹底紹介!(飯山温泉・七沢温泉・広沢寺温泉・かぶと湯温泉)

新宿駅から小田急線で1時間、神奈川県本厚木駅周辺には魅力的な温泉地やスーパー銭湯がたくさんあります!

この記事では神奈川に引っ越した編集長が実際に足を運んで体感した、厚木のオススメ温泉・スーパー銭湯の魅力やアクセス方法、グルメなどをご紹介します。

飯山温泉

東丹沢山麓の東端にあり、東京の奥座敷と呼ばれた風雅な宿が小鮎川に沿って点在しています。源泉は強アルカリ泉。肌がツルツルになることから美人の湯ともいわれています。周辺は飯山白山森林公園で、散策路には事欠きません。特に4月はソメイヨシノが開花する県内でも有数の桜の名所です。

厚木市ウェブサイトより)

飯山温泉で編集長イチオシの温泉

【元湯旅館】

飯山温泉元湯館の写真

川のせせらぎと大きな狸が迎えてくれる元湯旅館。建物が庭園と太鼓橋でつながれ迷路のような館内になっています。温泉はph11の日本一の強アルカリ泉

絶妙な深さと温度の寝湯が編集長のおすすめポイントです。日帰り入浴は部屋付きのランチ会席プランのみ。ご夫婦での旅や少人数のブレストミーティングにぴったりです。

元湯旅館をもっと知るならこちら
日本一の強アルカリ泉! あつぎ飯山温泉【元湯旅館】の日帰り入浴を潜入調査!

飯山温泉の温泉一覧

【元湯旅館】

「たぬき伝説」が残る迷宮旅館。川のせせらぎが日常を忘れさせてくれる。日帰り入浴はランチ付きプラン(¥4000~)のみ。

あつぎ飯山温泉 元湯旅館

住所 : 神奈川県厚木市飯山4916

TEL : 046-242-0008

アクセス : 神奈中バス「飯山温泉入口」下車

入浴料 : 食事つきプランのみ

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

【ふるさとの宿】

正面の水車と太鼓橋が特徴的な旅館。美人の湯とされるph10のアルカリ泉温泉は内湯と開放的な露天風呂がある。

厚木飯山温泉 ふるさとの宿

住所 : 神奈川県厚木市飯山5547

TEL : 046-241-1109

アクセス : 神奈中バス「飯山観音前」下車

入浴料 : 800円

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

【美登利園】

階段を上がった離れの天然温泉露天風呂が人気の小さな旅館。本館には岩風呂の内湯もある。日帰り入浴は土日のみ。入浴時は電話での事前確認を。

飯山温泉 美登利園

住所 : 神奈川県厚木市飯山5157

TEL : 046-241-2577

アクセス : 神奈中バス「飯山温泉入口」下車

入浴料 : 1000円

定休日 : 日帰りは土日祝のみ

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

【アツギ・ミュージアム】

約8000点の郷土玩具を展示するギャラリーカフェを隣接した「泊まれる美術館」。大浴場はドイツから取り寄せた人工トロン泉。

アツギ・ミュージアム

住所 : 神奈川県厚木市飯山1006

TEL : 046-241-4018

アクセス : 神奈中バス「小鮎久保」下車

入浴料 : 不可

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

飯山温泉へのアクセス

車で

東名厚木IC・圏央道海老名ICから約20分。

電車・バスで

小田急線本厚木駅〈北口5番のりば〉から神奈中バス[厚18]上飯山行・[厚19]上煤ヶ谷行・[厚20]宮ケ瀬行で20分。「小鮎久保」~「飯山温泉入口」の各バス停で下車すぐ。

七沢温泉

大山の東側にある七沢温泉には、閑静なたたずまいを見せる旅館が点在し、風情のある情景が広がっています。源泉は強アルカリ泉。ぬるめのお湯なのでゆっくりどうぞ。近くには村中山観音寺や日向(ひなた)薬師などがあり、旅情を誘います。また、里山のハイキングコースを訪れる人も多く、心身の癒し効果があると言われる「森林セラピー®基地」に認定されているコースは人気があります。

厚木市ウェブサイトより)

七沢温泉で編集長イチオシの温泉

【元湯玉川館】

元湯玉川館の写真

七沢温泉でも奥に位置する、有名な文豪たちの愛した旅館です。総ヒノキ造りの浴場は、内湯にも関わらず移ろいゆく山の景色を一望でき、開放感にあふれています。

編集長のおすすめポイントは古民家を移築利用した「湯上り処」です。暮れなずむ木々をこの縁側から眺めれば、都会で煮詰まった頭もクールダウン。女子2人旅や男子一人旅におすすめです。

元湯旅館をもっと知るならこちら
レトロな湯上り処がフォトジェニック! 厚木七沢温泉【元湯玉川館】(日帰り温泉・宿泊)

七沢温泉の温泉一覧

【元湯玉川館】

関東随一センスの良い湯上り処と、内湯ファンなら一度は入っておきたい大浴場を備えるフォトジェニックな温泉旅館。日帰り入浴可(混雑時は要確認)。

七沢温泉 元湯玉川館

住所 : 神奈川県厚木市七沢2776

TEL : 046-248-0002

アクセス : 神奈中バス「七沢温泉」下車

入浴料 : 1000円

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

【七沢荘】

テレビでも常連の厚木4湯を代表するパワースポット旅館。「ゼロ地場」に位置する館内には謎の巨石や宇宙パワーを体感できる箱がある。露天風呂は厚木エリア随一の広さを誇り、浴槽には大地の波動を感じられる氣源石を使用。源泉は預言とダウジングで掘り当てたとか。

七沢荘

住所 : 神奈川県厚木市七沢1826

TEL : 046-248-0236

アクセス : 神奈中バス「広沢寺温泉入口」下車

入浴料 : 1000円

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

【盛楽苑】

2018年に全面リニューアルした高級旅館。和モダンのデザイナーズルームや、半露天風呂付客室が人気。大浴場浴槽は七沢の歴史に由来する御影石を使用。離れの露天風呂は予約制で貸切利用も可能。湯上りにはカフェ・ライブラリーでひと時を。

盛楽苑

住所 : 神奈川県厚木市七沢1811

TEL : 046-248-0101

アクセス : 神奈中バス「七沢城跡」もしくは「七沢病院入口」「七沢病院下」下車

入浴料 : 1100円

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

【福元館】

黒船来航の二年後、安政二年(1856年)創業の歴史ある旅館。あの小林多喜二が『オルグ』を執筆するために滞在した離れが資料館として保存されている。開放的な温泉露天風呂は男女交代制のため事前確認がおすすめ。完全防音のホールもあり、バンド合宿にもぴったり。

厚木市七沢温泉 福元館

住所 : 神奈川県厚木市七沢2758

TEL : 046-248-0335

アクセス : 神奈中バス「高旗観音」下車

入浴料 : 1000円

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

【中屋旅館】

創業明治10年の老舗旅館。大正時代に建てられた旧館に宿泊すればタイムスリップができるかも。コンパクトな旅館ながら庭園露天風呂と内湯は天然温泉を使用している。日帰り可能。

中屋旅館

住所 : 神奈川県厚木市七沢2750

TEL : 046-248-0008

アクセス : 神奈中バス「七沢温泉」下車

入浴料 : 1000円

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

【旅館福松】

脱衣場と浴室に仕切りが無く、さらに半露天になっている珍しい造りの温泉がある。厚木エリアでは珍しいph6.8の中性泉。一人旅に優しく素泊まり4600円からとリーズナブルな価格設定だが、料理も評判の宿。宿泊でもタオル・浴衣は別途有料。

猪の宿 旅館福松

住所 : 神奈川県厚木市七沢1751

TEL : 046-248-0324

アクセス : 神奈中バス「高旗観音」下車

入浴料 : 900円

定休日 : なし

  • 天然温泉
  • 露天風呂
  • かけ流し
  • 日帰り
  • 貸し切り
  • 送迎バス
  • 駐車場

 

七沢温泉へのアクセス

車で

東名厚木ICから約20分、圏央道海老名ICから約25分。

電車・バスで

本厚木駅~七沢温泉街

小田急線本厚木駅〈厚木バスセンター9番のりば〉から神奈中バス[厚38]広沢寺温泉行で25分。「七沢城跡」~「七沢温泉」の各バス停下車すぐ。ただし平日2往復、土休日4往復のみ。

本厚木駅~七沢温泉(県道沿い)

小田急線本厚木駅〈厚木バスセンター9番のりば〉から神奈中バス[厚33][厚34]七沢行で25分。「七沢病院入口」~「広沢寺温泉入口」バス停下車、徒歩10~20分。宿によっては宿泊者向け送迎あり。

愛甲石田駅から

小田急線愛甲石田駅から神奈中バス[愛11]七沢病院行で25分。「七沢病院下」バス停下車、徒歩5~10分。

伊勢原駅から

小田急線伊勢原駅北口から[伊31][伊34][伊36]七沢行で30分。「七沢病院入口」~「広沢寺温泉入口」バス停下車、徒歩10~20分。

日本一の強アルカリ泉! あつぎ飯山温泉【元湯旅館】の日帰り入浴を潜入調査!

 
新宿から一時間、本厚木でちょっぴり贅沢な温泉旅をしませんか?
 
厚木元湯旅館のあじさい
 
今回、Yutty!取材班は、あつぎ飯山温泉の【元湯旅館】の日帰りランチプランに潜入してきましたので、ご紹介します。
 

狸のお出迎え

厚木 元湯旅館の周辺
 
本厚木から北に車で20分ほど行った山間のエリアには、飯山温泉・七沢温泉・広沢寺温泉・かぶと湯温泉の4温泉があります。今回ご紹介する飯山温泉【元湯旅館】はその中でも一番高級な旅館の一つです。
 
厚木 元湯旅館の玄関
厚木 元湯旅館のたぬき伝説
狸が福を運んできた「たぬき伝説」が元湯旅館に伝わっているらしい

山間といえど住宅も点在するエリアへ入っていくと、大きな狸が迎えてくれます。
 
厚木 元湯旅館の門
厚木 元湯旅館の入り口のあじさい
厚木 元湯旅館の参道
 
立派な構えの門をくぐり、まるで山寺の参道のような石畳の道を進むと、旅館が見えてきます。
 
厚木 元湯旅館の外観
厚木 元湯旅館のロビー
元湯旅館のロビー。ここまでは普通の旅館だが・・・
厚木 元湯旅館の土産
たぬきグッズもある
厚木 元湯旅館の館内図
 
【元湯旅館】の一番の特徴はその複雑に入り組んだ建物でしょう。フロント・ロビーのある本館を中心に、いくつもの離れが並び、まるで迷路のよう。
 
厚木 元湯旅館の街並み
厚木 元湯旅館の庭園1
厚木 元湯旅館の庭園2
厚木 元湯旅館の庭園3
 
廊下にはいくつもの池や橋、庭石が配置され、館内を歩いているはずが、日本庭園を巡っている気分になります。
 
さて、お待ちかねの温泉です!

二種類の大浴場

たぬき風呂・庭園露天風呂

厚木 元湯旅館のたぬき風呂1
 
元湯旅館には二種類の浴場があります。
 
厚木 元湯旅館のたぬき風呂2
 
本館から向かって右側の廊下の突き当りにある浴場は「たぬき風呂」。広い大浴場にはいると、何匹もの「たぬき」がお先に入浴中。
 
厚木 元湯旅館のたぬき風呂3
 
浴槽は熱めの湯とぬるめの湯、寝湯があります。編集部おすすめはこちらの寝湯で、温度は熱すぎずぬるすぎずの適温、浴槽の角度や深さも絶妙な造りで、何分でも入っていられそう!
 
厚木 元湯旅館の露天風呂1
 
外には庭園露天風呂があり、岩づくりの浴槽と、樽の水風呂が二つ。こちらの浴槽も深さが絶妙で、編集部的にもポイント高め!
 
厚木 元湯旅館の脱衣場1
たぬき風呂の脱衣場

厚木 元湯旅館の脱衣場2

厚木 元湯旅館の脱衣場3
冷たい麦茶のサーバーやスリッパばさみなど、ちょっとしたサービスが嬉しい

湯あそび・渓流露天風呂

厚木 元湯旅館の渓流風呂1
厚木 元湯旅館の渓流風呂2
 
向かって左側の廊下を突き当たると渓流露天風呂。内湯はたぬき風呂とかなり違う造りでややコンパクトなつくりになっています。
 
厚木 元湯旅館の渓流風呂4
クールダウンにちょうどいい源泉ぬる湯

露天風呂は広く、編集部が潜入した時期はちょうど「紫陽花」が満開で、風情抜群の紫陽花風呂!
 
厚木 元湯旅館の渓流風呂5
 
そばを流れる渓流の音が心地よく、本厚木駅から車でちょっとの場所に、こんな味わい深い温泉があるのかと驚きました。
 
厚木 元湯旅館の脱衣場4
脱衣場には個別の貴重品ロッカーがある

こちら二つの浴場は、昼と夜に男女交替があるので、宿泊もしくは日帰り利用でどちらも利用できますよ。
 

日本一の強アルカリ泉

厚木 元湯旅館の泉質
 
そして特筆すべきは、なんとこちらの温泉、pH11.3という全国トップレベルの強アルカリ泉。
 
アルカリ泉はまるで「石鹸」のように皮膚の角質をやわらかくし、肌を滑らかにする作用があることから、こちら飯山温泉も「美人の湯」「美肌の湯」とされています。
 
厚木 元湯旅館の温泉ソムリエ
ロビーに掲げられた「温泉ソムリエ認定証」

アルカリ泉は肌への刺激も強いので、一般的には短めの入浴が推奨されています。しかしいざ湯につかってみるととても柔らかいお湯で、その温度も相まってかかなり長湯をしてしまいました。

ファミリーにも嬉しいサービス

厚木 元湯旅館の子供サービス

浴場にはお子様向けのお風呂グッズや、おしめのあるベビーベッドなどがあり、ファミリー層にも嬉しいサービスが整っています。お湯がぬるめなので、お子様の温泉デビューにも良いかもしれません。

渓流露天風呂付客室も

厚木 元湯旅館の露天風呂付き客室1厚木 元湯旅館の露天風呂付き客室2

渓流を望む露天風呂がついた客室もあり、すばらしい四季の景色を独占することも可能です。

なんと立ち寄り湯不可!?

日本有数の泉質を持つ飯山温泉【元湯旅館】ですが、じつは日帰り入浴をするには少しだけハードルが高いのです。
 
なぜなら、元湯旅館には「立ち寄り湯」がありません!
 
厚木 元湯旅館の和室
ランチプランでは4時間、客室を利用できる。

元湯旅館の日帰り入浴はランチプランのみ

こちらの温泉に入浴するには、宿泊するか客室付き日帰りランチプランを利用する必要があります。
 
厚木 元湯旅館のランチ会席
アユの刺身(写真上)。新鮮でないと提供できない特別な一品

今回編集部は「【夏限定】旬の鮎料理4品付会席コース」を利用。入浴を挟んで、旬のアユを使った会席料理をいただきました。

気の合う仲間と、あえて一人でも

【元湯旅館】のランチプランは一人7,500円~と決してリーズナブルな価格ではありません。
でも「立ち寄り湯」がないことこそが、【元湯旅館】の一番の価値なのではないかと編集部は思います。
 
厚木 元湯旅館の小上がり
客室の小上がりスペース。冬はこたつになる

「立ち寄り湯」の無い【元湯旅館】は、気の合う仲間とゆっくり過ごすのに最適です。風呂上りに酒を交わしながら、ゆっくり昔の思い出を語らうもよし、これからの未来に思いを馳せるもよし、そういう深い語らいの場所にいかがでしょうか。
 
また一人での訪問もおすすめです。日々忙しいビジネスマンやフリーランスの皆さんが、手軽にアクセスできる飯山温泉で、都会の喧騒から離れたマインドフルネスの場所を得られるのが【元湯旅館】の魅力です。
 
厚木 元湯旅館のあじさい
 
【元湯旅館】が提供するのは、「気軽に行ける、日常を忘れられる空間」
 
仕事終わりに町の銭湯も良いですが、たまにはほんの少しだけ足を延ばして、都会の喧騒から離れて心身をリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
 

取材後記

厚木 元湯旅館の客室2

上田部長
ここは面白い宿やったね。玄関から母屋まで距離があって、外界から隔絶されてる感じが、さくっと気分を日常から切り離せるわな。
大谷
池や橋で館内が複雑怪奇な迷路のようになっていて、台湾「関子嶺温泉」の【関子嶺大旅社】(旧龍田屋)を思い出しました。他にもいろいろ見どころはあったんですが、一番気に入ったのが大浴場の「寝湯」でした。
上田部長
おっ!大谷君も気づいたか!深すぎず浅すぎず、しっかり入れつつも水圧のプレッシャーを感じない、寝湯の温度とポジショニングが関東髄一やったな!寝湯で長風呂をしたいなら、ここは人生で一度は入ったほうがいい。
大谷
長風呂と言えば、優しい湯ざわりと、ゆるめの温度も印象的でした。
上田部長
神奈川エリアの温泉というと、「熱海」も「箱根」も「熱湯」で競ってる印象すらある。でもここの温泉はぬるめで「つるん」としている。ゆったり長湯ができることが一番の魅力やな。
大谷
今回は部屋付きのプランでした。新宿エリアから小田急線で一本ですし、ビジネス利用にも向いているのではないでしょうか?
上田部長
うーん、それは条件次第やな~~。最近はどこの温泉旅館も電源の延長ケーブルを貸してくれるんやけど、ここは準備されて無かったね。それとWi-Fiもほとんど繋がらなかった。だからPC持ち込んでのミーティングよりも、ベンチャーやプロジェクトなんかの小さいチームの「ブレスト」にいい。
大谷
なるほど!確かに、ここはアクセスの良さに比べて、都市から離れて森の中にいるような気分になるお宿でした。その雰囲気が少人数メンバーの統一感や創造性のアップにつながる気がしますね!

アクセス

厚木 元湯旅館の周辺マップ

電車・バス

新宿駅から小田急線で約1時間。本厚木駅より神奈中バス宮ケ瀬方面で約20分、「飯山温泉入口」下車徒歩3分。二名以上なら本厚木駅より無料送迎あり(要予約)。

自家用車

東名厚木インターチェンジから20分。

詳細情報

施設名 : あつぎ飯山温泉 元湯旅館
住所 : 神奈川県厚木市飯山4916 [地図]
アクセス : 本厚木駅よりバスで20分
公式URL : http://www.motoyu.co.jp/
電話番号 : 046-242-0008
日帰り入浴 : あり(昼食付プランのみ)

詳細を読む

シャンプーの有無 : あり
ドライヤーの有無 : あり
レンタルタオルの有無 : あり

 

レトロな湯上り処がフォトジェニック! 厚木七沢温泉【元湯玉川館】(日帰り温泉・宿泊)

厚木の山中に、フォトジェニックな秘湯あり

七沢温泉元湯玉川館の入り口
七沢温泉元湯玉川館の外観
小田急線本厚木から車で30分ほどのところにある七沢温泉郷。その一番奥に位置する温泉旅館が【元湯玉川館】です。
 
七沢温泉元湯玉川館の玄関
元湯玉川館の玄関

玄関を入ると古民家のような造り。日帰り客でも女将さんが迎えてくださいます。

一瞬にしてタイムスリップ

七沢温泉元湯玉川館のフロント
フロント・受付

七沢温泉元湯玉川館の立ち寄り湯

入浴料1000円を払い、浴場へ。

七沢温泉元湯玉川館の廊下 七沢温泉元湯玉川館の廊下2
館内はノスタルジックな内装そのままで、田舎のおばあちゃんに会いにきたような、懐かしい木の香りが漂います。
 
七沢温泉元湯玉川館の外廊下
木のぬくもり溢れる廊下を抜けた別棟に男女の浴室があります。
 

開放的な総檜造り浴室

七沢温泉元湯玉川館の大浴場 七沢温泉元湯玉川館の大浴場の景色
浴室は浴槽がひとつと手前に流し場が並ぶシンプルなものですが、浴槽から天井まで総檜造りで高級感と統一感のある素晴らしい浴室です。
七沢温泉元湯玉川館の浴槽
湯舟に浸かると目前には木々が広がり、室内にいながらもまるで森林浴をしているかのよう。
落ち着いた室内と明るく開放感あふれる景色の絶妙なコントラストが見事です。
 
七沢温泉元湯玉川館のカラン
カランは温泉旅館では珍しい「銭湯」式の蛇口。

泉質は美肌に良いとされる。『強アルカリ鉱泉』(pH10.1)。 20℃の自噴泉を加温し源泉かけ流しで利用しています。
 
七沢温泉元湯玉川館の温泉分析書
七沢温泉元湯玉川館の脱衣所
脱衣所も総檜で統一されている。

レトロあふれるラウンジ・カフェ

温泉浴場もさるものながら、【元湯玉川館】のおすすめポイントは「湯上り処」です!

七沢温泉元湯玉川館のラウンジ
縁側を庭から眺める

   七沢温泉元湯玉川館のラウンジ2
 
昭和四十年代に町田市から移築した古民家を利用したロビーは、湯上りのラウンジとして利用可能。
 
七沢温泉元湯玉川館のラウンジ3  七沢温泉元湯玉川館のラウンジ4
スロージャズの流れる和風レトロなロビーから縁側を眺めると、晴れた朝には小鳥のさえずり、夕には虫の声、雨の日には水音・・・・それらまとめてひとつの芸術作品のようです。

cafe&bar こもれび

七沢温泉元湯玉川館のカフェ外観

七沢温泉元湯玉川館のカフェ 七沢温泉元湯玉川館のカフェ内装

「cafe&bar こもれび」は館内にある大正モダンの純喫茶。西洋風のしつらえはロビーとはまた違う雰囲気で、ビールやオリジナルサイダーをはじめ、お風呂上りにドリンクやスイーツをいただけます。
 

知られざる「文豪の宿」

七沢温泉元湯玉川館ののらくろ
【元湯玉川館】の創業は明治35年(1902年)。100年を超える宿は実は多くの文豪にも愛されてきました。
 
七沢温泉元湯玉川館の石碑
旅館正面や庭には、ゆかりのある作家の石碑が並ぶ
まんが『のらくろ』の作者 田河水泡や作家 山本周五郎など多くの文豪たちが【元湯玉川館】で作品を書き上げていったそうです。
 
七沢温泉元湯玉川館と田河水泡
 
ラウンジやカフェには彼ら玉川館にゆかりのある作品も置かれていて、自由に読むことができます。
お風呂上りや滞在中のひととき、かつての文豪たちに思いめぐらしてみては如何でしょう?

一人旅、女子旅におすすめ

七沢温泉元湯玉川館と筆者

七沢温泉元湯玉川館の看板

編集部おすすめの使い方は、疲れを癒したいときの一人旅や、レトロ好きの女子旅。
 
湯上りに喫茶で本格コーヒーやビールを飲むも良し、ラウンジで本を読むも良し、中庭散策で森林浴をするも良し・・・そんな思い思いの過ごし方を玉川館では『現代湯治(いまとうじ)』と呼んでいます。
 
都心から離れた「隠れ家」でゆっくりすれば、気も心も回復すること間違いなしですね。
 
七沢温泉元湯玉川館の絵本ライブラリ
絵本ライブラリー
またお子様連れにもウェルカム。浴室の手前にある囲炉裏の部屋は「絵本ライブラリー」となっていて、親子でゆったり足を延ばして過ごすことが可能。懐かしのラジオにはお子様も興味津々かも。

おすすめ土産

七沢温泉元湯玉川館の温泉石鹸

お土産には、美肌の湯と言われる強アルカリ泉を使用した、ここでしか買えない限定の温泉石鹸はいかがでしょうか。
 
本厚木駅から車で30分という立地にありながら、森に囲まれた大人の隠れ家【元湯玉川館】。
 
立ち寄り湯1000円というお値段ですが、湯上り処を含めた雰囲気はお値段以上で満足できること間違いなしです!

取材後記

上田部長
思いがけず、ここ一年では国内トップクラスの「湯上り処」に出会えたな!
大谷
昼間でも夕方でも、晴れでも雨でもそれぞれ趣がある縁側が、本当に素晴らしかったですね~
上田部長
照明の暗さが絶妙やね! 俺的には平日の午後、日暮れ前くらいに一人で訪れてゆっくりしたいと思ったな。
大谷
大浴場も統一感があって、落ち着いた印象でした。
上田部長
「露天風呂より内湯」派の俺からしても「最高」だったわ。大満足でした。

アクセス

小田急ロマンスカー
懐かしの小田急ロマンスカー「NSE」のおもちゃ。

電車・バス

新宿駅より小田急線特急ロマンスカーで約1時間。
本厚木駅から神奈中バスで約30分、「七沢温泉バス停」下車 徒歩約2分。

自家用車

東名高速道路「厚木インターチェンジ」から車で約20分。

詳細情報

施設名 : 七沢温泉 元湯玉川館
住所 : 神奈川県厚木市七沢2776 [地図]
アクセス : 本厚木駅より30分
公式URL : http://www.tamagawakan.co.jp/
電話番号 : 046-248-0002 日帰り入浴 : あり

詳細を読む

シャンプーの有無 : あり
ドライヤーの有無 : あり
レンタルタオルの有無 : あり(有料)

 

七沢温泉元湯玉川館の温泉

2019年4月20日 FMヨコハマ futurescapeに出演しました

こんちには、Yutty!プロデューサーの上田です。

昨日4月21日土曜日の朝にFm yokohama 「FUTURESCAPE」の10時からのコーナー
【LANDMARK TOWER presents KALEIDOSCAPE】
にて30分間、ゲスト出演させていただきました。yuttyについて、個人的なこと含めての成り立ち、また好きな温泉についてお話させていただきました。

以前からyuttyや動画をチェック頂いていた小山薫堂さんからのご指名も光栄でした。
以前より湯道を提唱されておられますが、新しいコラボレーションができるのではないかとお話いただいております。

おすすめの海外の温泉ということで、米国カリフォルニアのウィルバー温泉、ドイツバーデンバーデンのフリードリヒ浴場
についてお話させていただきました。YouTubeよりも早口になっておりますが、それぞれの良さをお伝えしております。

た、今回の生放送に関しては、驚いたのは小山さんの放送中のご対応。
生放送中にも関わらず、お話しされながら、私の答えた海外の温泉名などをすぐに調べたり、メモされたりと研究熱心な姿勢が印象的でした。
柳井さんもリアクションや笑顔が優しく、リラックスしてお話しさせて頂きました。

また局の制作チームの方々も終始楽しくキビキビ動かれてて、港町横浜のFM局ならではの軽やかな爽やかさ!
週末の朝から刺激を受けました。Yutty!もどんどんがんばってまいります。

PCやスマホアプリの「ラジコ」にて、タイムフリー試聴が一週間なので、よろしければ早めに是非お楽しみください。
私の出演はスタートから一時間後の10時からとなっております。

http://radiko.jp/share/?t=20190420100000&sid=YFM

4月19日 午前10時より FMヨコハマ futurescapeに出演します!

こんにちは、Yutty!編集部のヒガシです。

4月19日 午前10時より FMヨコハマ 「futurescape」に当サイトエグゼクティブ・プロデューサーの
上田浩司が出演いたします!世界中の温泉や神奈川周辺の温泉について小山薫堂さんと深く語ります!

インターネットでもradikoをご利用いただければご拝聴いただけますので、ぜひともお聞き逃しなく!
また、タイミングが合わなかった方はradikoのタイムフリー聴取機能で一週間までは録音を聴くことが可能ですので、そちらも合わせてご利用ください。

Yutty!の近況について

お世話になっております、エグゼクティブ・プロデューサーの上田でございます。

この一、二年ほど、更新が滞っておりました件につきまして、私より報告させていただきます。
私事ではございますが、2017年6月に息子が生まれ46歳にしていよいよ子供を授かりました。

男らしく育てたいという考え、男が入った「湧」という字を使い、温泉好きになってほしいな。
また嫁さんの人をつなげるような人になってほしいという考えのもと、湧介という名前にしました。

乳児の頃から、二ヶ月に一回は全国の温泉に連れております。過去取材をさせていただいた温泉施設にも連れていきました。

今では温泉に入るなり、湯口に近づき飲泉をする有様です。湧介は普段から元気ですが、
温泉につれていくと、俺のほうが温泉をわかっている、とでも言わんばかりの顔をします。

嫁さんの実家が富山、私の実家が大阪であり、なおかつ嫁さんが事業をしている関係で
私が育児に携わることも多く、世の中の子供を育てた方が当然通過されたような
朝から晩まで子育てで忙しい日々をすごしておりました。

以前であれば年間150〜160件ほど国内・海外の温泉に入り、東京滞在中にメンバーと打ち合わせをして
記事をディレクション、原稿チェックをする日々でしたが、このような状況です。

長男が生まれ、小さいうちは丁寧に守り抜かねばという思いで子育てに邁進しておりますが、
息子を愛する一方で温泉を愛する気持ちも全く変わりません。

毎年の初夏、アメリカを一ヶ月横断しながら温泉に入る旅や、冬にヨーロッパを巡り温泉に入る旅、
国内の各地方に数泊の温泉旅も息子の誕生以降も嫁さんの理解もあり続けられております。

とはいえ、数年前から若干ペースは落ちつつも現在も130件ほどの温泉を巡っております。

現在の状況も普段からアップデートすればよいのですが、子育ての忙しさに加え、
チームメンバーもめでたいことにそれぞれ事業を興したり新たな進路に進んだりと
変化もあり、その中で手伝っていただいてはおりますが打ち合わせも難しく、更新が滞っておりました。

最近は子供も歩きはじめ言葉も覚え始め、私もパソコンに向かえるようになりました。
そんな子育てのなか、ふと、息子の生きる70、80年先を考えるようになりました。

以前より温泉での複数人でのコミュニケーションや、一人で入り自分と向き合うような、
内省する時間こそ日本人として本当に大事なものと考えております。

息子が生まれたこのタイミング、これからの混沌とした世界で、日本に伝わる温泉や
お風呂にまつわるものごとを進化させて次の世代につなぎたいと、更に強く考えるようになりました。

ふと、「息子湧介と一緒に温泉巡りをし、楽しみながらそんな世界を作っていけ」という天からの啓示を感じました。

そして、いよいよ最近は活動を再開し始めています。まずはお世話になった温泉批評様には「温泉批評 2019」に記事を寄稿させていただきました。また、ラジオの出演や新たに温泉の紹介なども予定しております。

息子との記事や、乳児幼児と行ける温泉をはじめとした全国温泉のアップデート情報、
海外の温泉情報などアップしていくので今後ともサイトをご覧いただければ幸いです。

また、この文章をお読みいただいた方の中で当サイトの運営にお手伝いいただける、ライティングやディレクションできる方やコラボレーションしていただける方がいらっしゃれば当サイトの連絡フォームよりご連絡いただけますと幸いです。

Yutty!エグゼクティブ・プロデューサー 上田浩司


※なお、この写真は昨年の宇奈月温泉です。この頃より息子も成長しました。

記者オススメ!城崎温泉の日帰り「外湯」7湯ベスト3選【兵庫】

 

有馬温泉と並び関西の奥座敷として知られる城崎温泉。数多くの文豪が滞在した歴史ある温泉地です。

そんな城崎温泉は、温泉浴場の旅館は少なく、共同浴場をめぐる「外湯めぐり」で温泉を楽しみます。

でも、どこの「外湯」がおすすめ? って方もいるかもしれません。

今回は、城崎温泉で取材班がじかに肌で感じたオススメの浴場ベスト3をご紹介します!

七つの外湯

ベスト3の発表の前に⋯⋯城崎温泉にはいくつの外湯があるかご存知ですか?答えは7つです。まずは城崎温泉駅側から順番に7つの外湯をご紹介します。

1. さとの湯

城崎温泉のさとの湯の写真
さとの湯

駅前にある外湯。外湯の中でも最も大きな作りですが、駅前ということで常に大混雑をしています。ちなみに記者が「最後にひとっ風呂」と思い、17時に《さとの湯》に入り、17:30の特急列車に飛び乗るという曲芸をかましたくらい、本当に便利な立地です(ぜひ読者のみなさんはゆっくり入ってください)。

浴場は男女日替わりで全く異なっており、一方が純和風なら一方はイスラムの浴場「ハマム」風になっていて、男性記者と女性記者で全く話が噛み合わないという一面も(笑) 屋上の展望露天風呂は外湯屈指の開放感です。

施設名 さとの湯 ~ふれあいの湯~
テーマ 自然回帰
営業時間 PM1:00~PM9:00
休館日 毎週月曜日
料金 大人600円、小人250円

2. 地蔵湯

城崎温泉の地蔵湯の写真
地蔵湯

駅前通をまっすぐ抜け、大谷川の温泉街と交差する「地蔵橋」にあるのが地蔵湯です。入口にはキュートなお地蔵さんがいます。

浴場は一般的な内湯のみですが、一番の特徴は「親子風呂」。城崎温泉の外湯はどこも深く、ものすごく熱いので、浴槽が浅くぬるめの地蔵湯はお子様連れに嬉しい外湯です。

施設名 地蔵湯 ~衆生救いの湯~
テーマ 家内安全・水子供養
営業時間 AM7:00~PM11:00
休館日 毎週金曜日
料金 大人600円、小人250円

3. 柳湯

城崎温泉の柳湯の写真
柳湯

川沿いの温泉街にある《柳湯》は和風の小さな外湯です。シンプルな浴場ですが、そのぶんほっとできるかも。正面と裏手に足湯があり、散策に疲れたら《柳湯》の足湯で休憩しましょう。便利な場所にあるので一番風呂にもおすすめ。

施設名 柳湯 ~子授けの湯~
テーマ 子授安産
営業時間 PM3:00~11:00
休館日 毎週木曜日
料金 大人600円、小人250円

4. 一の湯

城崎温泉の一の湯の写真
一の湯

温泉街の中程、「王橋」にある《一の湯》は大きな和風ビル建築で浴場も大きな外湯です。特徴は外にある洞窟風呂で、山肌をくりぬいた大きな洞窟が印象的です。二階の休憩室から眺める温泉街も格別。二階には家族風呂もあるので、お子様連れや足の悪い方にもご利用いただけます。

一の湯のおすすめは夜!なんと目の前にラーメンの屋台が出るのです。早めの夕食を食べて、一の湯に入り、ちょっと小腹が空いたところにチャルメラが鳴ってしまったら、引き寄せられてしまうこと間違いなし。

施設名 一の湯 ~開運・招福の湯~
テーマ 合格祈願・交通安全
営業時間 AM7:00~PM11:00
休館日 毎週水曜日
料金 大人600円、小人250円

5. 御所の湯

城崎温泉の御所の湯の写真
御所の湯

《御所の湯》を初めて見たらここが温泉!?とびっくりすることでしょう。神社に隣接しているのですが、「二条城」のような巨大な和風建築には圧倒されます。浴場はガラス張りの浴室と露天風呂が見事です。

御所の湯周辺は食べ歩きスポットです。ちょい飲みビールもおすすめ!

施設名 御所の湯 ~美人の湯~
テーマ 火伏防災・良縁成就
営業時間 AM7:00~PM11:00
休館日 毎月第1・第3木曜日
料金 大人600円、小人250円

6. まんだら湯

城崎温泉のまんだら湯の写真
まんだら湯

温泉街の最も奥、「曼荼羅橋」を渡ったところにあるのが《まんだら湯》。「一生一願の湯」とも言われていて、「ここぞ!」という時に入るといいそうです。木桶の露天風呂が人気です。

向かいにある宿「花まんだら」には「駄菓子屋さん」があります。詰め放題の駄菓子や瓶のサイダーに大人も子供も大はしゃぎ間違いなし。

施設名 まんだら湯 ~一生一願の湯~
テーマ 商売繁盛・五穀豊穣
営業時間 PM3:00~11:00
休館日 毎週水曜日
料金 大人600円、小人250円

7. 鴻の湯

城崎温泉の鴻の湯の写真
鴻の湯

温泉街を抜け、温泉寺を左に見て進むと見えてくるのが《鴻の湯》。平屋建てのシンプルな温泉ですが、広めの内湯と外湯はとっても気持ちがいいです。ただものすごく熱いのでぬる湯好きやお子様連れはご注意を!

施設名 鴻の湯 ~しあわせを招く湯~
テーマ 夫婦円満・不老長寿
営業時間 AM7:00~PM11:00
休館日 毎週火曜日
料金 大人600円、小人250円

Yutty!記者が選んだ外湯ベスト3を発表!

いよいよ、記者の選んだ城崎外湯ベスト3の発表です!

3位 柳湯

城崎温泉の柳湯の外観の写真
柳湯

3位は、温泉街の中にある《柳湯》さん。入館の際、女将さんと思われる女性が「うちは他の外湯さんと違って小さい普通のお風呂ですが、大丈夫ですか?」と。そんな謙遜なさらなくても、お湯も建物もいい所でしたよ~。

記者のおすすめポイントは「一番風呂」。柳湯は15時開店なのですが、取材班がちょうど近くを通ったのが14:45頃、「あれ?誰も並んでいないな」と思って並んでいたら、期せずして一番札*をゲットしてしまいました!

ちなみに記者が服を脱いでいる間に浴衣の方がささっと入ってしまい「二番風呂」とはなってしまったのですが、みなさんも一番札に挑戦するなら《柳湯》がおすすめ。もちろんお湯は新鮮でカルキ臭もなく、外湯で一番良いと思いましたよ!

《柳湯》のお隣には地ビールが飲めるオシャレなレストランも。湯上がりとはいえ飲み過ぎは禁物ですよ~。

*一番札⋯⋯その日に一番最初に入った客だけがもらえる特別な日付入りの札。

2位 御所の湯

川沿いの温泉街から湯の里通りに入ってしばらく歩くとドーン!と見えてくる荘厳な建物が《御所の湯》。「御所」の名に違わず二条城・京都御所のような寝殿造りの建物は、隣の温泉神社(四所神社)とマッチして大きな「神宮」のようにも見えます。

城崎温泉神社の写真
温泉神社

記者のおすすめポイントは露天風呂。豪快な滝が流れる露天風呂はとても緻密に設計されていて、座る場所と見る角度によって景色が変わっていくのです。とくに3人がけの座湯に腰掛けてふと見上げると、大きな滝・東屋風の屋根・木々・そして綺麗な空がちょうど視界に入って「一枚の写真」に出来上がるのです! 思わず隣に座った見知らぬオジサンと一緒に感嘆のため息を吐いてしまいました。

御所の湯のロビー

《御所の湯》は男女日替わりとなっていて、二日間で二種類の庭園露天を楽しむことができるようになっています。

もちろん「天空風呂」とも呼ばれる内湯も、高い天井に一面ガラスが張られており、内湯にもかかわらずとっても開放感があっておすすめです。

夜の御所の湯

この《御所の湯》、夜は大変混雑し時間帯によっては行列も!朝や昼間の入浴がおすすめです。

御所の湯向かいにあるちょい飲み地ビール

1位 鴻の湯

城崎温泉鴻の湯の外観
鴻の湯

栄えある一位は温泉街の最も奥に位置する《鴻の湯》。コウノトリが傷を癒した伝説に因んで名付けられたそうです。

大きな浴槽が一つの内湯と、和風の露天風呂。寝湯のようになっているスペースもあり、朝は開放的な空を、夜は満点の星空が望めますよ。

鴻の湯のロビー

おすすめポイントは泉質と広さ! のぼせないよう頭からかけ湯をしてみたらものすごいしょっぱさでした。城崎温泉は同じ源泉を外湯7湯で分けているのですが、ナトリウム塩化物泉の味がしっかり残っていた上に、カルキ臭も少なかった《鴻の湯》が一番源泉に近いのではと思いました*。

ただし、こちらのお湯はとにかく熱い!特に内湯がとんでもない熱さで、長湯は禁物です!

そして個人的に大事に思っているのが「ゆったり感」。この《鴻の湯》も常に人の絶えない人気浴場ですが、温泉街のはずれということもあって、その広さに対して入浴客が少ない印象を受けました。

城崎温泉寺の写真
温泉寺

《鴻の湯》と併せて訪れてほしい観光スポットが「温泉寺」。この温泉寺からは城崎温泉ロープウェイが大師山中腹の温泉寺本堂と頂上の展望台まで出ています。頂上の展望台からは城崎の町と山々が一望できますよ!

*その他の外湯も日やタイミングによって異なるようです。

《鴻の湯》おすすめ観光コース


頂上の「みはらしテラスカフェ」で但馬牛・八鹿豚のホットドックを食べながらティータイム!
 ↓


ロープウェイ中腹駅で途中下車。温泉寺本堂や城崎美術館を観光。御朱印も忘れずに!
 ↓

城崎温泉の鴻の湯の写真
温泉寺の石段を山麓まで下って、《鴻の湯》でさっぱり!

 

湯巡りなら「ゆめぱ」が絶対おトク!

城崎温泉の外湯を3つ以上入るのなら、1,200円の湯めぐりパス「ゆめぱ」が絶対おすすめ!日帰り入浴料が600円ですので、2湯入れば元がとれます。

「ゆめぱ」の使い方はなんとQRコードで読み取り機にタッチするだけ!こんなところにもIT化の波が(笑) これなら利用客もとっても便利ですし、温泉側も面倒な作業いらずで効率的ですよね。

城崎温泉に宿泊の方は「宿泊者用ゆめぱ」が無料で付いてくるプランもありますので、宿泊先にご確認ください!(宿泊者用はチェックアウト後も400円で入浴可能です)。

“一番札”に挑戦しよう

城崎の七つの浴場では、その日最初に入場した男女それぞれに「一番札」のプレゼントを行なっています。

宿泊なら朝7時から営業している《地蔵湯》《一の湯》《御所の湯》《鴻の湯》、日帰りなら午後から営業の《さとの湯》《柳湯》《まんだらの湯》で挑戦してみましょう!

おわりに

若いカップルやグループで賑わう遊技場

城崎温泉のおすすめ外湯ベスト3、いかがでしたでしょうか?

城崎温泉は、意外にも若い人に大人気の温泉スポット。浴衣に下駄を履いたカップルがたくさん訪れ、七つの外湯めぐりを楽しんでいました。

ちなみに取材班が訪れた当日は偶然にも年に一度の「城崎だんじり祭り」開催日!

「けんか」口調の掛声の中、山車と御輿の熱いがぶつかり合いを見ることができました。

 

【覆面取材】東伊豆“超絶ロケーション割烹温泉”の魅惑[横浜藤よし 伊豆店]

 現地レポート②で取り上げた大滝温泉『天城荘』は、伊豆のなかでも異彩を放つロケーションの宿だが、今回紹介する『横浜 藤よし 伊豆店』も、ロケーションでは全く引けをとっていない。

 住所が伊東市なので伊東温泉と銘打ってはいるが、温泉街とはかなり離れている。川奈ゴルフコースの南西の小高い丘に位置しており、最寄駅でいえば伊豆急行線の富戸だ。伊東駅からだと車で15分ほどかかる。

 その門前に立てば、思わず「こんなに広いのか!?」と誰しも驚嘆の声を漏らすだろう。

 いったいどこまでが敷地なのか定かではないが、軽く東京ドームのグラウンド分くらいはありそうだ。瓦屋根の建物が、4つ、いや5つはあるだろうか。これで客室数が4というから、たまげるではないか。

 この日に泊まった客室棟の入り口(車の後ろ)はこんな感じで、完全に離れである。

 どうみても一軒家風の玄関を入ると、広めの土間があり、客室も2部屋。すでに布団も敷いてあった。客室専用の湯舟(もちろん温泉)も用意されている。

 バルコニーに出ると、相模湾も見渡せるいい雰囲気で、う~んリゾート気分。

 ここまで読んで、“さぞ高いのでは?”と思った人も多いだろう。それが平日1泊2食のスタンダードで、約2万円(1室2名時の1人分)。ロケーションだけで見れば非常にお得感がある。

失われた混浴露天風呂

 温泉はすべて貸切で、3カ所に分散している。

 まずはメインの「新相模の湯」へ。宿泊棟から出てちょっと坂を上がったところにある。この入口からしてとても見晴らしがいいので、期待して湯舟へと急ぐと⋯⋯。

 湯舟は塀に囲まれ、正面にガラスを配しているとはいえ、開放感がいまひとつ。せっかくのロケーションなのにもったいないのだ。

 この宿はかつて混浴宿で、この湯舟も広くてあけっぴろげな混浴露天風呂だったが、2015年にこのような貸切風呂に改装された(混浴はここでも密かに消滅していたのだ)。

 源泉温度は48.6℃で、冬場などは特に温度維持が難しく、落ち葉対策も必要だったようだが、なんとか開放感は残して欲しかった。

 ともあれ、すべての浴槽でかけ流しを実現しているのは素晴らしいわけで。
 伊豆では珍しい、適温の硫酸塩泉に「ん~~ッ!」と声が漏れる。

湯めぐり=外歩き

 この宿では、ハシゴ湯をするときはいったん浴衣に着替え、外を数分移動しなくてはならない(雨の日は少々鬱陶しいかもしれない)。山の斜面のほうへ歩いていくと現れるのが、「なごみの湯」。有料貸切とあるが、これは日帰り湯の場合の話で、宿泊のときは受付で無料予約できる。

 この浴舎にも一棟をあてているので、暖簾をくぐるとなにやら待合室のような空間が。なんという贅沢なつくりか。この奥にもまだ空間が続く。

 最奥部に現れるのが、この湯舟。浴舎に比べると小ぶりで、景観こそ望めないが、瓦と白壁に囲まれ、伊豆の大名にでもなったような雰囲気がある。

 なごみの湯の上にあるのが「女神の湯」だ。こちらは巨石で囲まれた湯舟で、2、3人向け。

 そこからさらに道を回り込んでいくと、「春夏秋冬の湯」と名付けられた4つの浴舎があるが、それぞれの季節感を出しているわけではなく、すべての湯舟はこんな感じ。

ところどころに漂うB級感

 さて、これまでの写真を見てくると、広い敷地に豪壮な和の建築と貸切風呂の贅沢さ具合がわかるが、この宿には、それとは別に不思議な味わいがある。たとえば、この写真。

 童話のウサギのキャラクターだろうか、敷地内にはこのテのものが散見され、ひと時ほのぼのと力が抜けるのだ。

 そういう観点で施設内を見ていくと、風呂桶や足拭きマットが家で使っている(スーパーで売っている)ものと同じだったり、柱や梁の建てつけが日曜大工風であったりと、随所にB級感が漂っていて、実に愉快なのだ(笑)。

 フロントでは芸能人のサイン色紙や小物、折り紙などが所狭しと並んでおり⋯⋯この感じはいったいなんなのだろう⋯⋯と、その下に目をやれば、子供がノートに書いた似顔絵が切り取られ、セロテープでずらりと貼ってあるではないか。

 宿を仕切る若女将は、和服が似合う話し好きの美人なのだが、なんと旦那さんが東欧出身で、5歳の娘さんがいる。

 このハーフの娘さんが実に可愛い盛りで、夕食時間に食事処のあたりをウロウロしているものだから、思わず声を掛けて遊んでしまった。

 この愛娘の存在が、宿の雰囲気を特異なものにしているようなのだ。随所に漂うB級感は、“ファミリー感”でもあるのだった。

 大人の雰囲気でゆっくりしたい、というムキも多いだろうが、若女将親子の微笑ましき成長を見るのも一興ではないか。そういうファミリー感を隠していないところが、この宿の魅力にもなっている。家族経営ならではの良心的な料金設定、ということも言えるだろう。

これでもか、の魚介づくし

 話を戻そう。食事処にも折り紙やプーさんがいるが(笑)、基本はあくまで和だ。

 そして夕食はというと、伊豆らしく魚介づくし。

 刺盛りのほかにもムニエル、酢漬け、煮物、焼き物、鍋⋯⋯もちろんステーキも出るが、この大漁感は半端ではない。

 それもそのはず、宿名にもあるように、横浜にある割烹『藤よし』の、あくまでここは伊豆店(割烹旅館)なのである。食事がメインと考えていることは間違いない。お味のほうもさすがに伊豆、新鮮である。

 だが、ここの真価は、朝食にこそ現れる。
 これって、夕食じゃないの? というほどの、再び魚介のオンパレード。

 夕食の食材も活かしながら、あら煮やサザエ壺焼き、七輪焼き、ホタテ、おかしらの味噌汁などなど。思わず朝から日本酒をオーダーしたくなってしまうのだ。朝夕食つきというよりも、夕食2回つき(笑)、といった趣きだ。

 ロケーション重視、離れ好き、湯めぐり好き、貸切風呂好き、魚料理重視、そしてちょっとB級好き、子供好きという要素がすべて当てはまる方には、最適な宿といえるだろう。

海底温泉でかけ流し!?

 さて、翌日の立ち寄り湯には、やはり伊東周辺の湯を選んだ。

 まずは、一生に一度は行こうと思っていたのに未入湯だった、『ホテルサンハトヤ』の海底温泉「お魚風呂」。子供の頃、テレビCMでいやというほど流されていた、あの湯舟である。

 日帰りで行く場合は、「ハトヤ大漁苑」から入り、1人2000円かかる。

 そしてこれが、かの海底温泉。

 さすがに一見すると、「おお!」となる。巨大なウミガメも泳ぎ、ほとんどこれは水族館。魚を眺めながら湯に浸かるのはオツなものではないか。

 が、強い塩素臭が鼻をつく。判定キットで調べてみたら、プール並みの塩素反応があった。外には露天風呂があるのだが、そちらも同様だ。平日で他に客はいなかったから、もう少し量を加減してもよさそうなものだが、そんな微調整はしていないらしい。ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉の源泉は、ほとんど原型をとどめていないように思えた。

 まあそんなことは予想していたというか、大型ホテルのアトラクション温泉ともなれば大勢の人が訪れるわけで、循環風呂にしないと衛生上問題がある。

 しかしである。この施設は電話で聞いても、受付に聞いても「(源泉)かけ流しです」と説明するし、日帰り温泉のガイドブック(まっぷる等)でも、“すべての浴槽がかけ流し”と謳っている。なぜそんなことになっているのか、理解し難い。

 浴槽内に循環用の吸引口があって稼働しており、強い塩素反応があるこの施設は、“断じてかけ流しではない”と、『温泉批評』編集長として言っておきたい。もし異論があるのなら、いつでも連絡をいただきたい。

防空壕と五右衛門風呂

 というわけでそそくさと移動、こちらは間違いなく源泉かけ流しで定評のある『大東館』へ。いまや伊豆でも希少の、混浴露天のある『陽気館』の隣である。

 ここでまず特筆すべきは、宿の中にまさかの防空壕があること。

 もちろんライトアップされていて安全に歩けるが、第二次世界大戦中に実際に使用されていたホンモノ。奥までは行けないが、その長さは300mもある。ちょっと怖いもの見たさの探検気分だ。

 この先に貸切五右衛門風呂、さらに貸切寝風呂と大浴場、そして館外に貸切露天風呂があって、なかなか湯めぐりが楽しい。貸切り露天風呂は、緑も豊かでこんな雰囲気。

 すべての湯舟には、自家源泉の単純温泉がかけ流されている。伊豆の仕上げ湯としてはもってこいだ。
 しかも日帰り料金700円ですべての湯舟に入れるので、これは安い。

 伊豆の2回目は、ちょっとユニークな温泉が並ぶこととなった。玉石混交の東伊豆は、やはり目が離せないエリアだ。

基本情報

宿名:横浜藤よし 伊豆店
住所:静岡県伊東市富戸1305-8
URL:http://www.fujiyoshi.com/

宿名:ホテルサンハトヤ(ハトヤ大漁苑)
住所:静岡県伊東市湯川堅岩572-12
URL:http://www.sunhatoya.co.jp/

宿名:大東館
住所:静岡県伊東市末広町2-23
URL:http://www.daitokan.jp/

【覆面取材】中伊豆“滝見温泉” のド迫力[天城荘]

 関東や東海近県エリアに住む者にとって、“海の温泉”といえば伊豆にとどめを刺すのだが、“伊豆=海”ではもちろん、ない。修善寺から天城を越えて河津に抜けていく中伊豆一帯は、 “山温泉”といってもいいくらいの緑の深さがあって、海から山へ、そしてまた海へ、というコントラストを演出し、伊豆の深い味わいに一役買っている。

 というわけで、今回はそんな中伊豆の新緑を味わうために天城を越え、河津七滝ループ橋のすぐそばにある大滝温泉『天城荘』に宿をとった。

 この宿、映画「テルマエ・ロマエ」のロケ地にもなったので、ご存じの方は多いと思うが、ここ数年、激動期を迎えている宿なのだ。2017年の4月から経営が変わり、静岡市に本社のあるソフトウエア会社「リバティー」の所有となった。女将や従業員はほぼそのまま残ったようだが、2018年5月いっぱいで女将が退くことになった。宿の顔でありながら経営者ではない、という葛藤があったのだろう。さて宿はこれからどんな変貌をみせるのだろうか。

 固い話はさておき、レポートを続けよう。

 宿に入ると、ロビーにはバリ風の籐椅子も置かれ、広々としてウッディな雰囲気。

 対して、部屋へ入ると素朴な8畳間で、ここが創業60年を超える老舗宿であることを感じさせる。

 この宿が“天城エリア”にあることをまず感じさせるのは、部屋からの眺め。こんもりと険しい山(おそらく標高627mの大鍋越峠)が、すぐそこに迫る圧巻のビューだ。

ぜんぶ源泉かけ流しの湯舟

 さてお待ちかねの温泉といこう。

 ロビーに比べて手狭な館内を進んでいくと、まずは大浴場が男女別に2つ(入替制)、その隣に狭い貸切風呂が1つ。

 ひとつめの大浴場は、切石でまとめたスクエアな造り。

 ふたつめの大浴場は、丸石で囲まれた湯舟。
 浴衣を脱いで、まずはここにざぶ~ん。このエリアならではの、あっさりめの湯が旅の汗を溶かしていく。やや熱めから水風呂まで、湯舟は4カ所あるから、自分に最適な温度を選んで入れるのがよい。

 泉質は、弱アルカリ性の単純温泉(成分総計530mg)で、カルシウムや硫酸イオンが比較的多め。敷地内にある3源泉を混合して各湯舟に配湯している。この3源泉の配合を季節によって調整し、湯温を適温にしているようだ。

 さっと汗を流して大浴場から出ると、ふたたび浴衣を羽織り、サンダルに履き替えて、いよいよ外へ。

 緑の清々しさにワクワクしながらこの階段を下りると、まず鍵のかかった有料貸切風呂「子宝の湯」がある。

 料金は2000円と少々お高いが、岩をくり抜いた洞窟はワイルドで、一度入ってみる価値はある。洞窟内はかなり暗く、最奥には男性器をかたどった石像が置いてある。カップルで子宝の湯に入れば、間違いなくムラムラしてしまいそうな雰囲気だが⋯⋯まあ子宝の湯だからいいのか(笑)。

 さらにゆっくりと3分ほど下ると、日帰り入浴の受付があり、その先に大滝が現れる。この日は前日に雨が降ったこともあり、ゴウゴウとすさまじい音をあげ、しぶきを立てている。しばし見とれてしまう豪快さだ。

 脱衣小屋で浴衣を脱ぎ、水着(外湯では必須)に着替えて、「河原の湯」へ。

 湯舟は段差をつけて3つあり、42℃・40℃・38℃と、うまい具合に温度調節されている。写真は、真ん中の湯舟だ。

 滝を見上げながら湯につかれば、下界の憂さなどすべて吹き飛び、自分が仙人になったような気分だ。他に誰もいないことをいいことに、湯舟では水着を脱ぎ捨てて、ありうべき湯浴みを愉しんだ。

河原の湯舟探検隊!

 ここから川原沿いに下流へいけば、25mの温水プールがある(夏季営業)。

 だいぶ以前に訪れたときは、この脇道沿いにもいくつか湯舟があったし、上のほうに五右衛門風呂なんかもあったが、がけ崩れがあったために道を作り替え、危険箇所の湯舟は使用をやめたらしい。

 湯舟はこれで終わりか、と思うとさにあらず。

 脱衣小屋の裏には、滝を壁絵のようにして入浴できる半露天があって、これが実にいいのだ。貴族の楽しみといおうか、風雅な味わいである。僕はこの湯舟がいちばん気に入った。

 さらに滝のすぐ横にも湯舟「滝見の湯」があって、滝の水しぶきが常時降り注ぎ、すっかりぬる湯(というより水風呂)になってしまっているが、恐ろしいくらいの迫力で、ちょっとしたアトラクション気分である。あまりにもしぶきが飛びすぎて、撮影不能であった。

 そしてその脇には、「穴風呂」の入り口がある。

 洞穴探検気分で入っていくと、男女別に入口が別れるが、なんのことはない、奥でつながっている。30mというからけっこう奥まで続いていて、ひとりだとちょっと怖いかもしれない。湯気が充満して蒸気浴にもなり、滝で冷えた身体を温めるのにちょうどいい。

夕餉に熟達の技あり!

 さて夕食は、典型的な温泉旅館の心づくし。

 先付にはゴマ豆腐、ホタルイカ、クルマエビなど。お椀はサクラエビ真薯、お造りにはクロマグロ、紋甲イカ、勘八。煮物に金目鯛、里芋、新筍。肉は神戸牛を溶岩焼きで。仕上げは釜飯とくる。

 過不足なくまずまずの内容だったが、印象的だったのは給仕のおばちゃん。この宿が長いという妙齢の美女(!?)だったが、客の状況を見て面白おかしく絡み、男同士の宴を盛り上げてくれた。熟達の技、ごちそうさまでした。

 翌日も滝見の湯を愉しんで、お勘定(酒代も含む)はしめて一人2万円弱。コスパとしてはもうちょっと頑張ってほしいが、このロケーションと滝見温泉があればリピート客は多いだろう。

河津エリアの鄙びた湯舟がすごい!

 さて宿を出て河津方面に向かうなら、ぜひとも立ち寄ってほしいのが、湯ケ野~峰~谷津(やつ)と点在する温泉エリアである。歴史を感じる鄙びた温泉宿が目白押しで、泉質も多彩だ。

 今回は2カ所に立ち寄った。

 まずは、湯ケ野温泉『福田屋』。明治初期から営業している老舗で、かつて川端康成も投宿した。

 河津川にかかる橋を渡っていくアクセスが実に風流で、静かな宿である。

 名物の榧(かや)風呂は創業以来変わらない湯舟で、桝型の湯舟のまわりに古風なタイルがちりばめられ、なんだか100年前にタイムスリップしたような感覚で湯につかれば、熱めのカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉がジンジンと体に効いてくる。

 この宿には他にも石組みの湯舟(&露天風呂)があるが、日帰り湯ではどちらかを選んでの湯浴みとなる(700円)。

 もうひとつの立ち寄り先は、峰温泉『花舞 竹の庄』。こちらも古い宿で、その入り口の見事な破風に息をのむ。

 赤絨毯の敷き詰められた館内はところどころに古めかしさを感じるが、その浴場は圧巻。ブルーのタイルが湯底に敷かれた内湯、趣向を凝らした天蓋と庭の緑が心休まる露天風呂は、大工の心意気が随所に見られ、奥行を感じる空間遣いも実に見事だ。

 泉質はナトリウム-塩化物泉で、99.8℃というとてつもなく熱い源泉をうまく冷まし、かけ流しにしている。
 この豪壮な宿も、いまは素泊まりのみ。時代の流れを感じざるを得ない(日帰り入浴は1000円・要電話確認)。


基本情報

宿名:天城荘
住所:静岡県賀茂郡河津町梨本359
URL:http://amagisou.jp/

宿名:福田屋
住所:静岡県賀茂郡河津町湯ヶ野236
URL: http://fukudaya-izu.jp/

宿名:花舞 竹の庄
住所:静岡県賀茂郡河津町峰487-2
URL:http://takenosyou.com/

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