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静岡一の泉質「梅ヶ島温泉」
皆さんは、「梅ヶ島温泉」をご存知でしょうか?
東西にものすごく長い中部、静岡県。とくに東部は伊豆半島を持ち、熱海や伊東を中心に数多くの「名湯」が存在します。そして西部にも先日ご紹介した舘山寺温泉など、ユニークな温泉地が点在しています。
しかし、県内でもトップと言える素晴らしい「泉質」を持つ温泉は、静岡でも中部、静岡市の山奥、梅ヶ島温泉にあるのです。
県庁所在地なのに秘境!?
静岡県の県庁所在地のある静岡市は、葵タワーや新静岡セノバがあり、名実ともに静岡県のビジネス・ショッピングの中心地です。
ところがこの静岡市、街を出てちょっと北へ行くとそこはもう山の中、あっという間に秘境にたどり着きます。
じつは静岡市は南北にとても長く、市の境界線が大井川鐵道で知られる井川町や、山梨県と接しているのです。
そのため「静岡市内」でありながらそこは鹿やイノシシの出没する秘境なんです!
梅ヶ島温泉
これら静岡市の秘境地域は「オクシズ(奥静岡)」と呼ばれ、数多くの素晴らしい温泉が点在しています。
その中でも最も奥地、山梨県との県境にあるのが「梅ヶ島温泉」。
奥地と言っても、新東名高速道路からは50分、市街地からも1時間とものすごく近く、路線バスも充実しているので、アクセスはとても簡単です。
梅ヶ島温泉が開湯したのはなんと1700年前。山に住む仙人が発見し、その後武田信玄の隠し湯として愛用されたと伝えられています。
「たまご臭」のする単純硫黄泉はトロトロで、「化粧いらずの湯」とされているのですが、お湯の質と、その山あいの雰囲気が相まって、古くから「心の保養」にも良いとされてきました。
現在では10件ほどの温泉宿が並び(手前には日帰り温泉もある)、秋には紅葉、冬には雪の舞う静かな温泉郷として親しまれています。
看板猫の宿 いちかわ
今回お邪魔した【湯の宿いちかわ】さんは、安倍川沿いに立つ家族経営の旅館さんです。
旅館に着くと一匹の看板猫が出迎えてくれます。
その名前は「みやお」ちゃん。
なんと、こちらがカメラを向けると大サービス!!
「みゃーお!みゃーお!」と鳴きながら、ゴロゴロゴロ。
ゴロゴロゴロゴロ・・・・
なんと「みやお」ちゃん、自分で引き戸を開けて出入りできる頭のいい猫ちゃんなんです。
雑誌にも載ったことがある看板猫ちゃんなんだそうです。
この「ウェルカムサービス」も、カメラと美人の前でしかやらないんだとか!?
最高にとろっとろの源泉掛流し
さて、さっそく温泉のご紹介です。
内湯
【いちかわ】の温泉浴場は実のところやや小ぶり。
浴槽が1つとカランが3〜4つ。
露天風呂
【いちかわ】には露天風呂もあります。こちらの露天風呂も、内湯と同じく源泉掛け流し。
内湯・露天風呂の両方とも男女に大きな違いはありません。
梅ヶ島温泉イチの泉質
このように、【いちかわ】の大浴場は派手な装飾や最新の設備があるわけではありません。
ところが、その泉質が素晴らしいんです!
梅ヶ島温泉は、どこの旅館さんでも素晴らしい温泉に入ることができるのですが、こちら【いちかわ】さんのお湯はph値が約9.5とアルカリ濃度が本当に高く、トロトロです。
その証拠に、きれいに清掃されている床がツルッツルに滑ります。浴槽の中も立っていられません!まるでスケートリンクに立っているかのよう!
これは誇大表現でなく、取材班が今年訪れた温泉の中でも圧倒的な泉質だと感じました。
【いちかわ】の女将さんが「うちは梅ヶ島イチの泉質ですよ!」と自信を持ってオススメするその秘密は、実は「源泉の割当量」にありました。
梅ヶ島温泉は源泉から湧出する源泉を、12軒の温泉旅館へ均等に割り振って使用しています。
しかしその中でも、【いちかわ】はもともとあった建物と、閉業した隣の旅館の建物を使っているため、その割り振りが2軒分あるそうです。
こうして2軒分の源泉を使うことができるので、濃くて新鮮な温泉をふんだんに使うことができていることから、「梅ヶ島温泉イチの泉質」が実現できているのですね。
脱衣所
脱衣所には、宿泊に必要な一通りのものが揃っています。
源泉温度が低いので、加温して使用しています。
館内施設
【いちかわ】の館内は、古き良き温泉旅館を彷彿とさせる、歴史を感じるシックなしつらえとなっています。
廊下の各所に置かれた様々な調度品は、1000年を超える長い年月を静岡と共に歩んだ梅ヶ島温泉の時間の重みを感じさせます。
一方、温泉浴場のあるフロアでまず目に入ってくるのは卓球台。
いかにも「温泉に来た!」と思わせる卓球台と温泉の組み合わせ、今となっては数少なくなってしまいましたね・・・。
その他、各種ミニゲームやパターゴルフなど揃っており、合宿で泊まるにも最適なお宿さんです。
浴場フロアを下ると、かつて隣の旅館のロビーだったスペースが休憩所になっています。
客室
いちかわの客室でオススメなのは、平成14年に改装されたベッドルームつき和室の「かつら」と「いちょう」。
安倍川の渓流とオクシズの山々を眺める客室で過ごしていると、なんだか文学作品でも生まれそう!?な気分になりますよ。(写真は「かつら」の部屋)
その他のお部屋も、どこかホッとするような純和風の和室となっています。
そして客室には古来から薬や香水、スパイスとして使われていたフトモモ科の木チョウジ(グローブ)で作られた「癒しの丁子染タオル」がありました。
料理
家に帰ったような、そんな安心感のあるいちかわさんですが、料理はとことん地のものを使い丹精込めて作られた手料理をいただくことができます。
普段ついジャンキーなものを食べてしまいがちな私たちだからこそ、こうした手料理を食べて、心も身体もデトックスしたいですね。
アクセス
そんな【湯の宿いちかわ】へのアクセスは以下の通り
■電車・バスで
新幹線・JR静岡駅から、しずてつジャストライン安倍線「梅ヶ島温泉行」で約70分、「梅ヶ島温泉入口」バス停下車すぐ。
■車で
新東名高速道路 新静岡インターより車で約50分。東名高速道路からは清水インターから静清バイパス経由もしくは静岡インターより約1時間。
降雪などで路面状況の悪い場合は、途中の駐車場で連絡があればお宿から送迎があります。
終わりに
静岡県内トップレベルの「化粧いらずの湯」を味わえる【湯の宿いちかわ】いかがでしたでしょうか?
仕事で疲れた身体が温泉でほぐれるのはもちろんですが、看板猫に迎えられて、落ち着いた館内で時を過ごしていたら、心もほぐれること請け合いです。
私もメンタルが弱った時には、ぜひ【いちかわ】さんで回復したいな!なんて思います。
旧知の仲間や合宿などにオススメのこちらですが、こちらの宿は平日・休日ともに一人客も受け入れということですので、ビジネスマンの方にもオススメなんです。
以上、静岡滞在のみならず、東西移動の休憩場所にもオススメな梅ヶ島温泉の【湯の宿 いちかわ】さんのご紹介でした。
詳細情報
施設名 : 湯の宿 いちかわ
住所 : 静岡県静岡市葵区5258-9[地図]
アクセス : 新静岡インターから50分。しずてつバス「梅ヶ島温泉入口」下車すぐ。
公式URL : http://yunoyado.net/
電話番号 : 054-269-2157
定休日 :
入浴料 : 日帰り入浴なし
シャンプーの有無 : あり
ドライヤーの有無 : あり
レンタルタオルの有無 : あり
編集後記
本記事の情報は記事掲載時のものであり、現在とは異なっている場合がありますので、予めご了承ください。
大谷優介
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