さて、前回の北投温泉に引き続き、今回は台湾でも最も大きい温泉として有名な「知本温泉」へ行ってみました。

知本温泉とは

グーグルマップに表示されている台湾地図
台湾東部最大の都市「台東」のさらに南、知本にある台湾最大の温泉地が「知本温泉」(ちぽんおんせん)です。日本でいう「草津」や「湯布院」のような圧倒的知名度を持つ知本温泉は、毎年台湾人のみならず、多くの日本人や中国人が訪れています。

温泉から眺める知本渓と山々の写真

知本温泉の歴史はやはり日本統治時代にさかのぼりますが、この地域に住む原住民、特に卑南族(プユマ族)は有史以前の昔から知本の温泉を利用していたと言われています。

実際に温泉地として開発が始まったのは日本時代、台湾総督府による開発により「台湾東部一の美景がある温泉」として知られるようになりましたが、当時は知本まで鉄道が通っていなかったため、この周辺の交通はバス頼りで、宿も少なく温泉地としての規模は小さかったようです。

知本温泉の外温泉区の写真
外温泉区

さらに戦後、日本が台湾から去ってしまうと、知本温泉も他の温泉地と同様に寂れてしまう一方でした。しかし、台鉄北廻線・南廻線の開通と1990年以降の温泉ブームによる再開発も相まって、現在では台北・高雄のどちらからでもアクセスができる、巨大温泉ホテルの立ち並ぶ台湾最大の温泉地として人々に愛されています。

知本温泉へのアクセス

台鉄急行列車の写真

鉄道で

知本温泉郷へは台鉄線「台東」駅、もしくは「高雄」駅から列車に乗り知本駅で下車します。

知本駅の外観の写真

知本駅は知本温泉の入口駅ということもあり、自強号(特急)・莒光号(急行)の一部も停車するのでアスセスがしやすいですよ!

また鉄道ファンにカルト的人気を持つ旧型車両を使った「普快車」は知本温泉に宿泊するならおすすめの時間帯に走っています。もの好きな方はこちらもおすすめです。

普快車の車内の写真
普快車の車内(台東〜枋寮)

知本駅からは路線バスで外温泉まで15分、内温泉までは30分前後で到着です。グループの場合は、駅前に待機しているタクシーを使うのも良いでしょう。また、宿泊客の場合は、各旅館の送迎バスを利用可能です。送迎バスについては各施設にお問い合わせください。

バスで

バスの写真

知本温泉郷へは、台東市内発の路線バスでもアクセス可能。台東バスターミナルは台鉄台東駅(新駅)とは違い市内(旧駅)にあり、温泉地まで直接アクセスできますので、台東市内から向かう場合はこちらが便利です。

知本温泉の泉質

富野温泉休閒会館の外観の写真
富野温泉休閒会館。公式サイトは日本語対応だ。

台湾の温泉にはしばしば「外温泉」「内温泉」という言葉が登場します。「外温泉」は駅や温泉郷の入口に近い温泉街、「内温泉」は入口から遠い温泉街のことを指しています。温泉街に住む人々にとっての「内」と「外」というイメージでしょうか。

現在、知本温泉には渓流沿いに3ヶ所の湧出地があり、「外温泉」「内温泉」がそのうち2つをそれぞれ利用しています。泉質は「美人の湯」「美肌の湯」といわれるナトリウム – 炭酸水素塩泉で、泉温は最高約95度、pH値は8.5となっています。

東台SPA温泉養生館

東台SPA温泉養生館の看板の写真

東台SPA温泉養生館の外観の写真

現在知本温泉には内温泉、外温泉合わせて数え切れないほどの温泉旅館、施設が立ち並んでいます。

今回取材班が訪問したのは、その「内温泉」中でも知本温泉でも最も奥、南国風の巨大露天風呂が印象的な東台SPA温泉養生館です。こちらは知本温泉の中でも特に長い歴史を持つ「東台温泉大飯店」に隣接する日帰り温泉施設になります。

東台SPA温泉養生館の入口の写真

東台SPA温泉養生館の受付の写真

入口と受付は日本家屋風で、大きな荷物がある場合はこちらで預けることも可能です。日本人でも快く受け入れてくれますよ。入口には売店があり、飲み物や水着なども購入できます。

東台SPA温泉養生館の施設配置図の写真

東台SPAの温泉は、温水と冷水の露天温泉区、ジェットバスのあるSPA区、ゆっくり入る内湯区に分かれています。

露天温泉区

東台SPA温泉養生館の露天温泉区の写真

東台温泉SPAのメインはやはりこの露天温泉区。残念ながらすべてが温泉ではなく、約半分は水風呂・・・つまりプールになっています。とはいえ、ヤシの木が揺れる「ザ・南国温泉」は開放感抜群ですので、温泉につかりながら南国気分が味わうには最適です。

東台SPA温泉養生館の温泉卵を作るスペースの写真

温泉卵を作るスペースもあります。

SPAゾーン

東台SPA温泉養生館のSPAゾーンの写真

台湾人が好む「温泉」の代表的な入り方といえばやはり「SPA池」。ぬるめのお湯につかりながらジェットバスや打たせ湯などで「ドバババババーーー!」とやるのが台湾式。東台温泉SPAはは名前に「SPA」が冠されているだけあって、SPA設備は屋根も付いていて充実です。

大浴場

東台SPA温泉養生館の大浴場の写真

SPAゾーンのさらに奥にあるのが日本風の屋内大浴場。残念ながら「日式」と呼ばれる裸で入る浴場ではありませんが、38度〜の各温度で注ぎ込まれる源泉にゆっくり浸かってリラックスすることができます。サウナもあります。

東台SPA温泉養生館の温泉から見える川の写真

東台温泉SPAは、知本を流れる「知本渓」沿いに建っているため、温泉からはすばらしい川の眺めが一望できます。

脱衣所

東台SPA温泉養生館の脱衣所へと続く階段の写真
脱衣所へは階段を下っていく

東台SPA温泉養生館の脱衣所の写真

脱衣所は地下にあります。ロッカーは鍵付きですので、貴重品などもここに預けます。ここでサンダルに履き替えて、シャワーを浴びてから地上の浴場へ向かうことになります。

東台SPA温泉養生館のドレッサールームの写真

東台SPA温泉養生館のシャワールームの写真

詳細情報

施設名 : 東台SPA温泉養生館
住所 : 台湾台東市卑南鄉溫泉村龍泉路147號 [地図]
アクセス : 台鉄知本站より路線バスもしくはタクシー。
営業時間 : 06:30〜23:30
公式URL : http://www.dongtair-spa.com.tw/(中文)
電話番号 : +886-8-951-2918(国際電話)
定休日 : なし

詳細を読む

入浴料 : 大人250台湾元、子供150台湾元 (周囲の土産店・食堂で割引券あり)
シャンプーの有無 : あり
ドライヤーの有無 : あり
レンタルタオルの有無 : あり

知本一と称される「龍泉山荘」もすぐ

龍泉山荘の外観の写真

「知本一の温泉」と多くの旅行記やブログで紹介される【龍泉山荘】さんもすぐ近く。こちらは個人風呂がメインなので、東台温泉SPAとはまた違った温泉が楽しめます。

周辺観光

知本森林文化園区

知本森林文化園区の入口の写真

知本温泉のもっとも奥にあるのが知本森林文化園区。日本で言う自然公園で、知本の自然や動物、歴史などをアクティビティを通して楽しむことができます。

知本森林文化園区の園内マップの写真

知本森林文化園区の園内の写真

知本森林文化園区の園内の写真

知本森林文化園区の展望台から見える景色の写真

多客期には足湯などもあり、子供だけでなく大人も楽しめる公園になっています。展望台からの眺めも素晴らしいです。

原住民文化に触れる


知本温泉は現在でも多くの台湾原住民が住む地域でもあり、「知本老爺大酒店」「鹿鳴温泉酒店」などのホテルでは、原住民の人々による伝統的なダンスショーを見ることができます。原住民の独特な文化に触れることで、台湾の奥深い歴史の一つを知る手がかりにもなることでしょう。

太魯閣渓谷

太魯閣渓谷の絶壁の写真
渓谷の絶壁に横穴式の車道・歩道が作られている。
ヘルメットを着用した著者の写真
ヘルメット着用が義務付けられている(筆者)
太魯閣渓谷のハイキングコースの写真
さらに奥には絶壁・絶景のハイキングコースもある。団体ツアーでは行けない秘境だ。

知本からは少し距離がありますが、台湾東部を旅するなら、台湾でもっとも素晴らしいと言われる太魯閣渓谷には是非寄ってもらいたいところ。太魯閣渓谷観光の拠点「花蓮」駅から「知本」駅は特急「太魯閣号」が最短1時間40分で結んでいます。

知本温泉のグルメ・お土産

定番の温泉玉子

知本温泉の温泉玉子の写真

日本では箱根の大涌谷でよく食べられる「温泉玉子」ですが知本温泉でも多くのレストランや温泉ホテルで食べることができます。知本温泉は源泉温度が約95度とものすごく高く、こうしてそのままの温泉で温泉玉子が作れるのはこの高温の賜物なんですね。ちなみに取材班は森林文化園区の近くにある食堂「猴區廚房」でいただきました。

知本温泉「猴區廚房」での食事の写真

同じく「猴區廚房」にて。荷物を預かってくださったり、とても親切にしてくれましたよ!

台東の花を使ったアイスクリーム

知本温泉のアイスクリーム売り場の写真

知本のお土産やさんに「洛神花」のアイスクリームがありました。

「洛神花」(らくしんか)・・・・聞きなれないこの花、「ローゼル」と呼ばれるハイビスカスの一種なのだそうです。日本では滅多にお目にかかれませんが、台湾・中国では生薬として古くから使われています。

そしてお店のおばあちゃん曰く、この「洛神花」は「台東の名産」ということで、こうしてアイスクリームにもなっているんですって。

知本温泉のアイスクリームの写真

味ですか?結構酸っぱかったですね。梅のような感じかも。

おわりに

さて、台湾編第2回の「知本温泉」はいかがだったでしょうか?

台湾ブームと言われて久しいですが、まだまだ日本人が訪れるのは台北が多いのではないでしょうか?台湾は南部や東部に訪れてこそその魅力がわかると私は思います。

新幹線でアクセスできる南部や、大自然と日本時代の歴史が数多く残る東部にも、ぜひ足を運んでみてくださいね。

【台湾編①】台北からアクセス抜群!「北投温泉」に泊まってみた!

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編集長

編集長

旅行オタクの編集長。自称「主筆」。はたらく乗り物が好き。最近興味あるのは長距離フェリーの旅。好きな温泉は熊本県の人吉温泉と台湾の金崙温泉。アイスランドのブルーラグーン温泉に行ってみたい。