那須で見つけた!文豪ゆかりの湯治宿【雲海閣】

栃木県那須湯本温泉の雲海閣に行ってきました!那須一の名湯をたっぷり味わえたり、あの宮沢賢治にゆかりがあったりと素敵な魅力が詰まった宿。その魅力を余すことなくお伝えします!

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はじめに

栃木県・那須湯本温泉。今から1300年以上前の西暦630年に発見された「鹿の湯」が起源とされる、日本でも有数の歴史を誇る温泉地です。この鹿の湯源泉に思う存分入浴できる穴場宿、それが【雲海閣】です。

素泊まり専用の宿【雲海閣】

雲海閣 外観の写真

那須湯本温泉の中心街から少し高台に入った場所に【雲海閣】はあります。素泊まり専用の宿となっていますが、自炊可能な調理場も完備。食材を持ち込んで自炊場で調理するのも良いですし、近隣で食事をすませるのも良いですね。湯治目的での長期滞在にも適しているお宿です。

雲海閣 客室の写真

客室は、写真のように広々していて清潔そのもの。液晶テレビやヒーター、こたつなども完備されており、滞在中は快適に過ごすことができます。

名湯鹿の湯源泉を心ゆくまで堪能

雲海閣 階段の写真

お目当てのお風呂までは長~い急な階段を下りていかなければなりません。

というのも、那須湯本温泉は戦時中空襲の被害を受け、当時あった宿は全焼しました。【雲海閣】は元々表通りにあったのですが先の火災で焼け、現在の位置に戦後新たに建てられました。しかし浴室だけは当時と同じ場所にあるので、このような階段を通って移動するようになっているのです。

雲海閣 地下通路の写真

階段の次はこの暗すぎる地下通路。昼間でもこの暗さ!一人で歩くのはちょっぴり勇気がいりますが、ここまで来ると温泉まではあと少しなので早足で通り抜けましょう!

湯治場の雰囲気漂う浴室

雲海閣 脱衣所の写真

脱衣所はシンプルな造りで、コインロッカーやドライヤーはありません。貴重品はフロントに預けるのが無難です。古木に囲まれた趣ある雰囲気ですね!

雲海閣 浴槽の写真

こちらが鹿の湯源泉100%かけ流しの浴槽です。真っ白な酸性硫黄泉が二つの浴槽になみなみと注がれています。温度は、向かって右側が43度程度、左側は46度程度でした。源泉を調整せず新鮮なまま使用しているため温度が高くなっていますが、慣れれば最高に気持ちいいです!!休憩を挟みながら温泉を楽しんでくださいね。

明礬泉にも入浴可能

雲海閣 明礬泉の写真

鹿の湯源泉をたっぷり堪能した後は、もう一か所の浴室へ。ここでは明礬泉(みょうばんせん)という別の種類の温泉に入浴することができます。温度は44℃程度。刺激の強い鹿の湯源泉の後に入ると、肌が休まるので締めの湯としてぴったりです!

あの文豪にゆかりの宿

佐藤隆房と高村光太郎 写真

この【雲海閣】ですがあの宮沢賢治高村光太郎にゆかりのある宿なんです。宮沢賢治の主治医である佐藤隆房氏の実家が実はこの宿で、彼は本来は後を継ぐ予定でした。しかし医者となったため、その後現在に至るまでは番台さんの家系が継いでいます。

戦前、佐藤隆房氏は岩手県花巻市に家を構えていました。そこに戦時中高村光太郎が疎開し、交流が生まれたのです。写真はその時の二人のものです。左が佐藤隆房氏で右側が高村光太郎です。

玄関に唯一残る遺構

雲海閣 玄関の写真

当時のものは戦災で焼けてしまい、ほとんど残っていません。唯一この木板の文字が佐藤氏が書いたものだとされています。作品にこの宿が登場したことはありませんが、わざわざこれを見に来る宮沢賢治ファンもちらほらいるとのこと。

おわりに

那須湯本温泉【雲海閣】はかなり個性的な宿です。こんこんと湧く名湯にのんびり浸かることができますよ。二人の文豪に思いを馳せるも良し、また建物の作りにも注目してみてくださいね。

温泉宿名 : 雲海閣
住所 : 栃木県那須郡那須町湯本33
アクセス : 那須ICから約25分。JR黒磯駅又は那須塩原駅からバスに乗車、湯本1丁目下車、徒歩約3分
参考URL : http://www.nasuonsen.com/search/detail.php?no=11
電話番号 : 0287-76-2016
詳細を読む

 日帰り入浴:あり
日帰り入浴料 : 9時から20時まで大人400円,子供200円
宿泊:あり
宿泊料 : 4875円〜(2016/2/23那須温泉旅館協同組合調べ)
駐車場の有無 : あり
シャンプーの有無 : 販売有
ドライヤーの有無 : 無※要確認
レンタルタオル : ※要確認


本記事の情報は記事掲載時のものであり、現在とは異なっている場合がありますので、予めご了承ください。

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