【オクシズ】静岡市街から一番近い秘境温泉!【油山苑】

ビジネスでも行ける秘境を「静岡」で発見!市街地からすぐなのに天然のホタルまで見れちゃう油山温泉【油山苑】のご紹介です。

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新東名から10分の秘境温泉

新東名高速道路、新静岡インターチェンジを降りて北上すること10分、安倍川に掛かる橋を渡ると周囲を山に囲まれた秘境にたどり着きます。

「いやいや、そんなの秘境って言わないでしょ」

というツッコミもわかります。でもこちらをごらんください。

油山温泉の周辺の写真

周囲を見回してみると、山、山、山・・・

小川が流れ、鳥のさえずりしか聞こえないそこはまさしく「秘境」

油山集落の写真

この秘境にあるのが、油山温泉(ゆやまおんせんです。

歴史ある油山の湯

油山温泉の歴史は古く、その歴史は戦国時代に遡ります。

戦国時代、女戦国大名と称された今川家を支えた寿桂尼が度々湯治に訪れた場所として、京の公家山科言継の日記『言継卿記』にその名が記されています。

油山苑公式Webサイトより

そんな油山温泉には現在温泉宿が2件、今回はその中でも筆者が学生時代からお世話になっている油山苑さんを取材しました。

動画レポート

実家に帰ったような安心感

秘境温泉【油山苑】の外観の写真

家族経営の油山苑はアットホームなお宿。山の中の一本道を走り宿に着くと、若旦那・若女将の大塚さんご夫妻が迎えてくれます。

秘境温泉【油山苑】の若旦那・若女将の大塚さんご夫妻の写真
若旦那・若女将の大塚さんご夫妻

秘境温泉【油山苑】のロビーの写真

ロビーは吹き抜けになっています。

秘境温泉【油山苑】のお土産コーナーの写真

お土産コーナー

秘境温泉【油山苑】のフリードリンクコーナーの写真フリードリンクコーナー

秘境温泉【油山苑】の自動販売機の写真

自動販売機などがあります。

秘境温泉【油山苑】のフロントに置いてあるサインの写真

リオオリンピック選手団のサインなどが置いてあるフロントでチェックインを済ませ廊下に出ると、なんだかとてもいい香りが・・・

秘境温泉【油山苑】のお香の写真

なんと、廊下にお香が炊いてありました!

こうしてお宿に着いて、いい香りに包まれると、ふっと力が抜けて身も心も癒されモードに。

秘境温泉【油山苑】の大部屋の写真

オススメのお部屋はこちらの大部屋。

部屋からは庭園が一望でき、4人以上の家族連れやグループなどにオススメです。

それでは温泉へ行ってみましょう。

ホッとできる内湯・露天風呂

浴室棟へ

秘境温泉【油山苑】の浴室棟へむかう渡り廊下の写真

浴室棟へはこちらの渡り廊下を渡っていきます。

秘境温泉【油山苑】の浴室棟の写真

こちらが浴室棟。

秘境温泉【油山苑】の冷水が入ったタンクの写真

秘境温泉【油山苑】のスリッパ中敷きシートの写真

冷たいお水のサービスなどが置いてあります

秘境温泉【油山苑】の脱衣所の写真

秘境温泉【油山苑】のフェイススチーマーの写真

脱衣所には女性に嬉しいグッズも完備です。

大浴場・露天風呂

油山苑さんには男女それぞれに内湯と露天風呂があります。

秘境温泉【油山苑】の内湯の写真

こちらは女湯。

秘境温泉【油山苑】の流れるお湯の写真
とうとうと流れるお湯

秘境温泉【油山苑】の露天風呂の写真

露天風呂もあります。写真ではわかりづらいですが、実際のサイズはこの二倍くらいあります。

秘境温泉【油山苑】の内湯の写真

こちらは男湯(昼間)です。

秘境温泉【油山苑】の露天風呂の写真

男湯の露天風呂。男女で対称になっています。

それでは、お風呂、いただきます。

秘境温泉【油山苑】の内湯に浸かる男性とアヒルくんの写真

お風呂にあったアヒルくんと一緒に湯船に浸かると、そのお湯の優しさにホッとします。

低張性アルカリ性冷鉱泉は適温に設定されていて、手足を伸ばしてゆっくりと入ることができます。

秘境温泉【油山苑】の温泉分析書の写真

 

「温泉に行くぞ!!」と意気込んで入るお湯も魅力的ですが、1日の終わりに、こうした昔ながらのお風呂でゆっくりするのもいいですよね。

秘境温泉【油山苑】の湯船に浮いているアヒルくんの写真

夕飯はイノシシ鍋!

秘境温泉【油山苑】の牡丹鍋の具材のアップ写真

さて、お風呂も入って、お待ちかねの夕飯でございます。

こちら油山苑の名物は猟師さんから直に仕入れた猪を使った「牡丹鍋」!

大女将がタイミングを見て調理してくださいます。

秘境温泉【油山苑】の牡丹鍋を調理する大女将の写真

時期によっては獲れたて、絞めたてのものを味わえる牡丹鍋は、35年直接契約している信頼できる猟師さんからだけ仕入れているもの。

秘境温泉【油山苑】の牡丹鍋の写真

本当に臭みがなく、お肉も柔らかいので、私はこちらの牡丹鍋が大好物なんです。

秘境温泉【油山苑】の若女将の大塚さんの写真
若女将の大塚さん

「やっぱりジビエは出会いが大切なので、本当にいいものしかお出ししません!」とは若女将のお言葉です。

秘境温泉【油山苑】のそのほかの料理の写真

そのほかの料理も、素朴な温泉とは一転、料理長でもある若旦那の丹精込めた和食懐石はとても煌びやか!静岡でしか獲れない桜海老のかき揚げはもちろん、デザートのメロンまで、本当に美味しいものばかり。

秘境温泉【油山苑】の静岡の地酒の写真

水の美味しい静岡は、じつは酒どころ。静岡の地酒の飲み比べはいかがですか?

朝食もオススメ!

秘境温泉【油山苑】の朝食の写真

朝食も、「静岡の黒はんぺん」や駿河湾で採れた新鮮な地のものをたっぷりと堪能。とくに私が好きなのはボリュームたっぷりの「まぐろのカマ」!!

秘境温泉【油山苑】のまぐろのカマの写真
立派なカマが一人一つずつ付いてくる

朝から食べ過ぎないように気をつけないといけませんね!

平日はビジネス利用可

秘境温泉【油山苑】の外観の写真

ご紹介してきました油山苑、こちら平日はなんとビジネス利用が可能!

東京〜名古屋間の移動中に寄るのはもちろん、新幹線の静岡駅からも路線バスで30分足らずで着くので、静岡でお仕事のある方にもオススメなんです。

駿河の土地の素材と料理を味わう、朝食のみの宿泊も可能。一人客のビジネス利用ができる温泉旅館は貴重ですよ!

広い温泉に浸かって畳の部屋でゆっくりすれば、その日の仕事の疲れも吹っ飛ぶというものです。

できればせっかくの温泉なので仕事を忘れてゆっくりしてほしいですが・・・フリーWifiもありますので、急な仕事も安心です。

ビジネスなど一人利用でご予約の際は、必ずお電話でお問い合わせくださいね。

初夏には天然のホタルも

油山で見れるホタルの写真
油山で見れるホタル

脇を小川が流れる油山温泉、なんとこちらは「ホタルの里」としても有名なんです!

大昔から「ホタルの里」として知られた油山温泉には、5月下旬〜6月になると天然のゲンジボタルが山から一斉に降りてきます。

ホタルが飛び回っている写真
ホタルが見れるかどうかは、運も試される

その景色はまるで星空のよう!都心からこんなに近くで草むらに潜むホタルだけでなく、天を舞うホタルまで見られるなんて信じられません。

こちらのホタルは、環境の悪化でその数が減ってしまった時期もありましたが、先代である大女将を中心とした環境保全の取り組みの甲斐もあり、今では毎年たくさんのホタルが宿の近くまで来てくれるそうです。

ただし、そんな努力とは反対に、マナーを守らない観光客に困ることも・・・。ホタルの時期になるとたくさんのマイカーが押し寄せ、周辺が混雑してしまうこともしばしば。

ホタルは車の明かりや音に敏感です。車のヘッドライトを煌々と照らしてホタルを見に来ても、ホタルが逃げてしまっては元も子もありませんね!

静岡ならではの「もう一つの顔」

秘境温泉の油山苑さんには、静岡ならではと言える「もう一つの顔」があるのです。

年に一回「静岡ホビーショー」が開催され、日本の模型文化を世界に発信している静岡にはハセガワ、アオシマ、タミヤ、バンダイと言ったそうそうたる模型・プラモデル会社が名を連ねており、「世界の模型首都」とも言われています。

そんな静岡で若旦那がプラモファンでもある油山苑では、定期的に「プラモデル温泉合宿」を開催中。

それもあって、油山苑のロビーにはガンプラや戦闘機のプラモデルが置いてありました!

秘境温泉【油山苑】のロビーにあるプラモデルの写真

「都心からすぐの秘境温泉宿」である油山苑は、地域のイベントステーションという一面も持っているんですね〜。

かつては「温泉落語」などの独創的なイベントも開催していた油山苑、今後のさまざまなイベントにも期待です!

秘境温泉【油山苑】のタミヤのTシャツの写真
タミヤのTシャツも販売中

アクセス

Google Map of 静岡市立安倍口小学校

自動車で

■静岡県外から
新東名高速新静岡インターを降りて約10分。

■静岡市内から
長沼交差点から新東名方面のバイパス経由で約20分。

公共交通で

東海道新幹線静岡駅よりしずてつジャストライン安倍線に乗り約30分、油山バス停で下車。油山バス停から送迎あり(要予約)。

詳細情報

施設名 : 山あいの宿 油山苑
住所 : 静岡県静岡市葵区油山2215-2[地図]
公式URL : https://yuyamaen.com/
電話番号 : 054-294-0157
定休日 :

詳細を読む

入浴料 : 日帰り入浴なし
シャンプーの有無 : あり
ドライヤーの有無 : あり
レンタルタオルの有無 : あり

終わりに

秘境温泉【油山苑】の若旦那と若女将の写真

静岡市内からすぐの「秘境」は、観光にもビジネスにもとっても使いやすい、アットホームで暖かいお宿さんでした。

編集後記

上田部長
ここは、編集長の推薦やったな
編集長
はい!
上田部長
じつを言うと、「油山温泉」という温泉があるの、知らなかったんや。
でもまさかな、市街地からこんな近くに、あんな魅力的な自然と温泉宿があるなんてな!
編集長
私が初めてこちらを訪れたのは、静岡にある大学に入学した最初の年でした。
最初は家族で泊まったんですが、それから当時のパートナーと泊まったり、音楽イベントに出演する時に一人で泊まったり。
そのたびに大塚さんご夫妻がとてもよくしてくださって、泊まるごとに「油山苑」さんの魅力に惹かれて行ったんです。
上田部長
なるほどな、こちらの宿のアットホームさが良く分かるエピソードやな!そして、ここ知れたのは編集長のおかげやな!

編集長
ありがとうございます!

編集長
油山苑さま、取材へのご協力、ありがとうございました!今後ともよろしくお願いいたしますね!

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周辺の観光情報

赤水の滝

赤水の滝の写真

油山苑から梅ヶ島温泉方面に行くとあるのが「赤水の滝」

宝永4年(1707年)に発生した大地震で流出した土石流と大洪水によってつくられた大滝。褐色の濁流がいく日も流れ続けたことから、人々に「赤水の滝」と呼ばれようになったとか。

大谷崩(おおやくずれ)

筆者と大谷崩の写真
筆者と大谷崩

さらに梅ヶ島温泉方面に走り、金山温泉の交差点を左折し、山道を登っていくとあるのが「大谷崩」。

宝永4年(1707年)に発生した大地震と大洪水によって、大谷山の山腹が周囲4kmに渡って崩壊。1億立方メートルもの土石流によって「日本三大崩れ」の一つ大谷崩が出来上がりました。

近くには日帰り温泉の「梅ヶ島新田温泉 黄金の湯」もあり、こちらでは昼食などもとることができますので、ぜひお立ち寄りください。

大谷崩までの林道に出没した鹿の写真
大谷崩までの林道には当たり前のように鹿や猪が出没する

大谷崩への道は未舗装の林道もあり、周辺に商店や家屋もありませんので、運転には十分ご注意くださいね。

オススメ静岡グルメ

Yutty!編集部オススメの静岡グルメは「静岡おでん」。牛だしを使った真っ黒なつゆで煮込んだ「静岡おでん」は世界でここでしか味わえません!

そしてせっかく静岡おでんを食べるなら屋台でおでんを食べたいところ!

静岡駅周辺には、青葉おでん横丁と青葉おでん街を中心に、おでんの屋台街が点在しています。

その中でも油山苑の若旦那がオススメしてくださったお店は、青葉おでん街にある「愛ちゃん」

静岡おでんの写真

先代から一度も切らすことなく継ぎ足して使っているダシに、静岡独自の調味料「出汁粉」をかけていただくおでんはどれもこれも超一級の美味。屋台街には観光客の生きづらいお店もあると聞きますが、こちらの「愛ちゃん」は外国の方も含めて観光客もウェルカム。いつの間にか常連さんと仲良くなってしまうような不思議な空間です。

地元の人に愛されるだけでなく、数多くのテレビ番組でも紹介されている「愛ちゃん」、じつはこちら・・・偶然にも筆者である私の行きつけのお店なのでありました。。。。


本記事の情報は記事掲載時のものであり、現在とは異なっている場合がありますので、予めご了承ください。

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大谷優介

大谷優介

Yutty!編集長、歴史トラベルライター。歴史と入浴文化を中心に世界各地を取材。元温泉ホテル設備管理者。水利用施設環境衛生士、温泉健康指導士。えにし書房『台湾へ行こう! 見えてくる日本と見えなかった台湾』(藤田賀久, 大谷優介/平賀匡)著、集英社「週刊プレイボーイ」『新世代スーパー銭湯対決!』取材協力など。