記者オススメ!城崎温泉の日帰り「外湯」7湯ベスト3選【兵庫】

数多くの文豪が滞在した歴史ある城崎温泉。城崎温泉の楽しみ方といえば「外湯めぐり」。今回はYutty!編集部おすすめの「外湯」や観光スポットをご紹介します!

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有馬温泉と並び関西の奥座敷として知られる城崎温泉。数多くの文豪が滞在した歴史ある温泉地です。

そんな城崎温泉は、温泉浴場の旅館は少なく、共同浴場をめぐる「外湯めぐり」で温泉を楽しみます。

でも、どこの「外湯」がおすすめ? って方もいるかもしれません。

今回は、城崎温泉で取材班がじかに肌で感じたオススメの浴場ベスト3をご紹介します!

七つの外湯

ベスト3の発表の前に⋯⋯城崎温泉にはいくつの外湯があるかご存知ですか?答えは7つです。まずは城崎温泉駅側から順番に7つの外湯をご紹介します。

1. さとの湯

城崎温泉のさとの湯の写真
さとの湯

駅前にある外湯。外湯の中でも最も大きな作りですが、駅前ということで常に大混雑をしています。ちなみに記者が「最後にひとっ風呂」と思い、17時に《さとの湯》に入り、17:30の特急列車に飛び乗るという曲芸をかましたくらい、本当に便利な立地です(ぜひ読者のみなさんはゆっくり入ってください)。

浴場は男女日替わりで全く異なっており、一方が純和風なら一方はイスラムの浴場「ハマム」風になっていて、男性記者と女性記者で全く話が噛み合わないという一面も(笑) 屋上の展望露天風呂は外湯屈指の開放感です。

施設名 さとの湯 ~ふれあいの湯~
テーマ 自然回帰
営業時間 PM1:00~PM9:00
休館日 毎週月曜日
料金 大人600円、小人250円

2. 地蔵湯

城崎温泉の地蔵湯の写真
地蔵湯

駅前通をまっすぐ抜け、大谷川の温泉街と交差する「地蔵橋」にあるのが地蔵湯です。入口にはキュートなお地蔵さんがいます。

浴場は一般的な内湯のみですが、一番の特徴は「親子風呂」。城崎温泉の外湯はどこも深く、ものすごく熱いので、浴槽が浅くぬるめの地蔵湯はお子様連れに嬉しい外湯です。

施設名 地蔵湯 ~衆生救いの湯~
テーマ 家内安全・水子供養
営業時間 AM7:00~PM11:00
休館日 毎週金曜日
料金 大人600円、小人250円

3. 柳湯

城崎温泉の柳湯の写真
柳湯

川沿いの温泉街にある《柳湯》は和風の小さな外湯です。シンプルな浴場ですが、そのぶんほっとできるかも。正面と裏手に足湯があり、散策に疲れたら《柳湯》の足湯で休憩しましょう。便利な場所にあるので一番風呂にもおすすめ。

施設名 柳湯 ~子授けの湯~
テーマ 子授安産
営業時間 PM3:00~11:00
休館日 毎週木曜日
料金 大人600円、小人250円

4. 一の湯

城崎温泉の一の湯の写真
一の湯

温泉街の中程、「王橋」にある《一の湯》は大きな和風ビル建築で浴場も大きな外湯です。特徴は外にある洞窟風呂で、山肌をくりぬいた大きな洞窟が印象的です。二階の休憩室から眺める温泉街も格別。二階には家族風呂もあるので、お子様連れや足の悪い方にもご利用いただけます。

一の湯のおすすめは夜!なんと目の前にラーメンの屋台が出るのです。早めの夕食を食べて、一の湯に入り、ちょっと小腹が空いたところにチャルメラが鳴ってしまったら、引き寄せられてしまうこと間違いなし。

施設名 一の湯 ~開運・招福の湯~
テーマ 合格祈願・交通安全
営業時間 AM7:00~PM11:00
休館日 毎週水曜日
料金 大人600円、小人250円

5. 御所の湯

城崎温泉の御所の湯の写真
御所の湯

《御所の湯》を初めて見たらここが温泉!?とびっくりすることでしょう。神社に隣接しているのですが、「二条城」のような巨大な和風建築には圧倒されます。浴場はガラス張りの浴室と露天風呂が見事です。

御所の湯周辺は食べ歩きスポットです。ちょい飲みビールもおすすめ!

施設名 御所の湯 ~美人の湯~
テーマ 火伏防災・良縁成就
営業時間 AM7:00~PM11:00
休館日 毎月第1・第3木曜日
料金 大人600円、小人250円

6. まんだら湯

城崎温泉のまんだら湯の写真
まんだら湯

温泉街の最も奥、「曼荼羅橋」を渡ったところにあるのが《まんだら湯》。「一生一願の湯」とも言われていて、「ここぞ!」という時に入るといいそうです。木桶の露天風呂が人気です。

向かいにある宿「花まんだら」には「駄菓子屋さん」があります。詰め放題の駄菓子や瓶のサイダーに大人も子供も大はしゃぎ間違いなし。

施設名 まんだら湯 ~一生一願の湯~
テーマ 商売繁盛・五穀豊穣
営業時間 PM3:00~11:00
休館日 毎週水曜日
料金 大人600円、小人250円

7. 鴻の湯

城崎温泉の鴻の湯の写真
鴻の湯

温泉街を抜け、温泉寺を左に見て進むと見えてくるのが《鴻の湯》。平屋建てのシンプルな温泉ですが、広めの内湯と外湯はとっても気持ちがいいです。ただものすごく熱いのでぬる湯好きやお子様連れはご注意を!

施設名 鴻の湯 ~しあわせを招く湯~
テーマ 夫婦円満・不老長寿
営業時間 AM7:00~PM11:00
休館日 毎週火曜日
料金 大人600円、小人250円

Yutty!記者が選んだ外湯ベスト3を発表!

いよいよ、記者の選んだ城崎外湯ベスト3の発表です!

3位 柳湯

城崎温泉の柳湯の外観の写真
柳湯

3位は、温泉街の中にある《柳湯》さん。入館の際、女将さんと思われる女性が「うちは他の外湯さんと違って小さい普通のお風呂ですが、大丈夫ですか?」と。そんな謙遜なさらなくても、お湯も建物もいい所でしたよ~。

記者のおすすめポイントは「一番風呂」。柳湯は15時開店なのですが、取材班がちょうど近くを通ったのが14:45頃、「あれ?誰も並んでいないな」と思って並んでいたら、期せずして一番札*をゲットしてしまいました!

ちなみに記者が服を脱いでいる間に浴衣の方がささっと入ってしまい「二番風呂」とはなってしまったのですが、みなさんも一番札に挑戦するなら《柳湯》がおすすめ。もちろんお湯は新鮮でカルキ臭もなく、外湯で一番良いと思いましたよ!

《柳湯》のお隣には地ビールが飲めるオシャレなレストランも。湯上がりとはいえ飲み過ぎは禁物ですよ~。

*一番札⋯⋯その日に一番最初に入った客だけがもらえる特別な日付入りの札。

2位 御所の湯

川沿いの温泉街から湯の里通りに入ってしばらく歩くとドーン!と見えてくる荘厳な建物が《御所の湯》。「御所」の名に違わず二条城・京都御所のような寝殿造りの建物は、隣の温泉神社(四所神社)とマッチして大きな「神宮」のようにも見えます。

城崎温泉神社の写真
温泉神社

記者のおすすめポイントは露天風呂。豪快な滝が流れる露天風呂はとても緻密に設計されていて、座る場所と見る角度によって景色が変わっていくのです。とくに3人がけの座湯に腰掛けてふと見上げると、大きな滝・東屋風の屋根・木々・そして綺麗な空がちょうど視界に入って「一枚の写真」に出来上がるのです! 思わず隣に座った見知らぬオジサンと一緒に感嘆のため息を吐いてしまいました。

御所の湯のロビー

《御所の湯》は男女日替わりとなっていて、二日間で二種類の庭園露天を楽しむことができるようになっています。

もちろん「天空風呂」とも呼ばれる内湯も、高い天井に一面ガラスが張られており、内湯にもかかわらずとっても開放感があっておすすめです。

夜の御所の湯

この《御所の湯》、夜は大変混雑し時間帯によっては行列も!朝や昼間の入浴がおすすめです。

御所の湯向かいにあるちょい飲み地ビール

1位 鴻の湯

城崎温泉鴻の湯の外観
鴻の湯

栄えある一位は温泉街の最も奥に位置する《鴻の湯》。コウノトリが傷を癒した伝説に因んで名付けられたそうです。

大きな浴槽が一つの内湯と、和風の露天風呂。寝湯のようになっているスペースもあり、朝は開放的な空を、夜は満点の星空が望めますよ。

鴻の湯のロビー

おすすめポイントは泉質と広さ! のぼせないよう頭からかけ湯をしてみたらものすごいしょっぱさでした。城崎温泉は同じ源泉を外湯7湯で分けているのですが、ナトリウム塩化物泉の味がしっかり残っていた上に、カルキ臭も少なかった《鴻の湯》が一番源泉に近いのではと思いました*。

ただし、こちらのお湯はとにかく熱い!特に内湯がとんでもない熱さで、長湯は禁物です!

そして個人的に大事に思っているのが「ゆったり感」。この《鴻の湯》も常に人の絶えない人気浴場ですが、温泉街のはずれということもあって、その広さに対して入浴客が少ない印象を受けました。

城崎温泉寺の写真
温泉寺

《鴻の湯》と併せて訪れてほしい観光スポットが「温泉寺」。この温泉寺からは城崎温泉ロープウェイが大師山中腹の温泉寺本堂と頂上の展望台まで出ています。頂上の展望台からは城崎の町と山々が一望できますよ!

*その他の外湯も日やタイミングによって異なるようです。

《鴻の湯》おすすめ観光コース


頂上の「みはらしテラスカフェ」で但馬牛・八鹿豚のホットドックを食べながらティータイム!
 ↓


ロープウェイ中腹駅で途中下車。温泉寺本堂や城崎美術館を観光。御朱印も忘れずに!
 ↓

城崎温泉の鴻の湯の写真
温泉寺の石段を山麓まで下って、《鴻の湯》でさっぱり!

 

湯巡りなら「ゆめぱ」が絶対おトク!

城崎温泉の外湯を3つ以上入るのなら、1,200円の湯めぐりパス「ゆめぱ」が絶対おすすめ!日帰り入浴料が600円ですので、2湯入れば元がとれます。

「ゆめぱ」の使い方はなんとQRコードで読み取り機にタッチするだけ!こんなところにもIT化の波が(笑) これなら利用客もとっても便利ですし、温泉側も面倒な作業いらずで効率的ですよね。

城崎温泉に宿泊の方は「宿泊者用ゆめぱ」が無料で付いてくるプランもありますので、宿泊先にご確認ください!(宿泊者用はチェックアウト後も400円で入浴可能です)。

“一番札”に挑戦しよう

城崎の七つの浴場では、その日最初に入場した男女それぞれに「一番札」のプレゼントを行なっています。

宿泊なら朝7時から営業している《地蔵湯》《一の湯》《御所の湯》《鴻の湯》、日帰りなら午後から営業の《さとの湯》《柳湯》《まんだらの湯》で挑戦してみましょう!

おわりに

若いカップルやグループで賑わう遊技場

城崎温泉のおすすめ外湯ベスト3、いかがでしたでしょうか?

城崎温泉は、意外にも若い人に大人気の温泉スポット。浴衣に下駄を履いたカップルがたくさん訪れ、七つの外湯めぐりを楽しんでいました。

ちなみに取材班が訪れた当日は偶然にも年に一度の「城崎だんじり祭り」開催日!

「けんか」口調の掛声の中、山車と御輿の熱いがぶつかり合いを見ることができました。

 


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大谷優介

大谷優介

Yutty!編集長、歴史トラベルライター。歴史と入浴文化を中心に世界各地を取材。元温泉ホテル設備管理者。水利用施設環境衛生士、温泉健康指導士。えにし書房『台湾へ行こう! 見えてくる日本と見えなかった台湾』(藤田賀久, 大谷優介/平賀匡)著、集英社「週刊プレイボーイ」『新世代スーパー銭湯対決!』取材協力など。